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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

★4

「運転手の恋」 2000

★★★★☆ タクシー運転手の男が、交通取締りの婦人警官に恋をする。 メインのストーリーに回想のちょっとした物語が挟まれていく個人的には好きなタイプの映画。少しタランティーノやウォン・カーウァイを思い出させるような90年代中盤っぽい映像で、懐かしさを…

「ミケランジェロの暗号」 2011

★★★★☆ ミケランジェロの名画をナチスに譲渡するよう迫られた画商は、贋作を渡すことにする。 ナチス・ドイツとユダヤ人という重くなりそうな設定のなかで繰り広げられるサスペンス。笑えるシーンも多いのだが、彼らにとっては生死がかかっているので笑って良…

「グッモーエビアン!」 2012

★★★★☆ 母娘二人で暮らすアパートに、旅に出ていた母のかつてのバンド仲間の男が戻ってくる。 大泉洋演じる自由気ままな男。無職だが皆の料理を作り、近所のおばちゃんと喋りこんで貰い物をしてきたり、知らない宴会に混ざって酒を飲んだりする。ひとえに彼の…

「駆込み女と駆出し男」 2015

★★★★☆ 縁切り寺に駆け込んだ女たちと、彼女らに関わる戯作者志望の医者見習いの男。 序盤の、一人ずつがセリフを喋るのではなく、それぞれが好き勝手に喋る、ガヤガヤとした雰囲気を醸し出す演出。字幕がほしいと思ってしまう、馴染みのない当時の言葉を多用…

「家族喰い」 2013

★★★★☆ 2012年に発覚した尼崎連続変死事件に関する周辺取材。 とにかく事件の人間関係を把握するのが大変で、何度も相関図を眺めることになる。ただ段々と分かってくるのは、犯人がターゲットにしたのはその殆どが、犯人のグループの身内の親戚関係だというこ…

「ヨーロッパ退屈日記」 1965

★★★★☆ 伊丹十三というと「マルサの女」等の映画監督というイメージが個人的には強いのだが、 外国映画にも出演したほどの俳優であったというのは意外な事実だ。俳優としては「家族ゲーム」に出ていたのを記憶しているぐらい。 bookcites.hatenadiary.com そ…

「吉原炎上」 1987

★★★★☆ 父親の借金のかたに吉原に遊女として売られた少女。 新人に対してどんなイビリが待ち受けているんだろうと思ったのに、先輩たちが皆優しかったのが意外だった。躾や教育としての体罰はあるけど、理不尽さはなかった。 吉原をすんなりと出ていく者、出…

「醉いどれ天使」 1948

★★★★☆ 小さな町医者のもとを訪れたヤクザは、結核の疑いがあることを告げられる。 志村喬演じる町医者が、説教臭いし、口が悪いしで、最初は全然好きになれない感じだったが、そのキャラクターが終始一貫しているので、最終的には本当に天使に見えてきた。天…

「ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する」 2005

★★★★☆ 企業同士が消耗しながら限られた市場のシェアを奪い合う、血みどろのレッド・オーシャンを抜け出し、競争のない市場空間、ブルー・オーシャンを切り開くためのノウハウを、実例を交えながら紹介する。 競争のない市場なんてそうそう簡単に発見できるわ…

「プリズナーズ」 2013

★★★★☆ 感謝祭の日を田舎町の2家族が共に過ごしていたが、目を離した隙に幼い娘たちが行方不明になってしまう。 子供達の行方を追う刑事役のジェイク・ギレンホールがいい。大抵こういうのって同僚がいて会話して心情を明かしながら物語が進むが、今回は同僚…

「彼岸花」 1958

★★★★☆ 娘の縁談を考えていた父親の所に、見知らぬ若い男がやって来て、娘との結婚を申し込まれる。 娘の幸せを思って、これまで頑張って築いてきた人脈をフル活用して良い所に嫁がせようと考えていたのに、その娘からそんなもの不要と言われてしまうなんて切…

「プリデスティネーション」 2014

★★★★☆ 連続爆弾魔を追って大やけどを負った時空警察官が、最期の任務につく。 最初にちょっとした出来事があって、さぁここから物語が進展していくぞ、と思わせておいての、長いバーのシーン。1人が延々過去を語り、あれこれ何の話だったっけ?と戸惑う。そ…

「アンタッチャブル」 1987

★★★★☆ 禁酒法下のシカゴで権勢を誇ったギャングのボス、アル・カポネを逮捕しようと、チームが結成される。 メンバーそれぞれに見せ場があるのがいい。特に一見現場には向いてなさそうな経理の男が、ノリノリで暴れるのは良かった。それだけにメンバーが報復…

「友情・初恋」 1920

★★★★☆ ある女への恋心を友人へ打ち明けた男。 主人公の、女からの嫌われように同情してしまう。ただ主人公目線で見ればひどい女に思えてしまうが、彼女目線から見れば傍迷惑に感じてちょっと強めに表現せざるを得ないところがあるのかもしれない。そして友人…

「鍵」 1959

★★★★☆ 資産家夫婦とその娘、そして娘との結婚を考える若い医師、4人の思惑が交錯する。 まず映像が格好いい。カラーだが白黒映画のようなシャープさがある。下手すると下衆で下品になりかねない内容を格調高く描いている。 登場人物皆が何食わぬ顔で、エゴイ…

「スタンフォードの自分を変える教室」 2012

★★★★☆ スタンフォード大学の人気講座「意志力の科学」を基にした本。原題は「The Willpower Instinct」。直訳すれば「意志力の本能」で随分、日本語タイトルとは違う。この邦題だから読んだ人はたくさんいるだろうが、逆に食指が動かない人もたくさんいるん…

「たった一人のあなたのために」 2009

★★★★☆ 夫の浮気現場を目撃した妻が、子供二人を連れて家を出て、全米を転々とする。 自分の子供が通っている学校さえ分からず、金を持った男と結婚することでやり直そうとするような母親。相当嫌な女だが、常に前向きで気丈でもあり、どこか憎めない。そんな…

「麦秋」 1951

★★★★☆ 結婚の話が浮上した20代後半の女性と、同居する両親、兄夫婦とその子供たちとの物語。 妹の結婚話に気が気でない兄。未婚者と既婚者に分かれて強がりを言い合ったりして笑う主人公とその学生時代の友人たち。時おりコミカルなシーンを織り交ぜながら進…

「スターリングラード」 2001

★★★★☆ 激戦の続くスターリングラードに送り込まれた新兵が、射撃の腕を見込まれて英雄に祭り上げられ、敵のスナイパーと対決することになる。 冒頭の列車での輸送から戦場に到着し、そのまま戦闘に投入していく描写だけで、ここはひどい状況だということがよ…

「利休にたずねよ」 2008

★★★★☆ 秀吉に切腹を命じられた千利休。茶人として美を追求した彼のその根源を振り返る。 これを読むまでこの頃の武将たちがなぜ茶道に熱狂していたのか、今いち理解できずにいたが、何となくわかったような気がした。茶を飲むこと自体が心を落ち着かせるもの…

「WOOD JOB!〜神去なあなあ日常〜」 2014

★★★★☆ 大学受験に失敗した青年が、街で見かけたパンレットの表紙の女性に惹かれて、林業研修生に応募する。 山奥の村に長澤まさみ、優香、西田尚美がいるなんて、ちょっと美人が多すぎるんじゃないかと軽いツッコミを入れたくなるが、まぁそこは映画なので。…

「世界のエリートがやっている 最高の休息法」 2016

★★★★☆ グーグルやフェイスブックなど巨大企業が続々と導入している「マインドフルネス」を紹介する。 著者はイェール大学の医学部で先端脳科学を研究し、現在はロスで精神科医としてクリニックを開院している人物。「マインドフルネス」とは簡単に言ってしま…

「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」 2012

★★★★☆ 投資の失敗による負債を抱え、帳簿をごまかし自社を売却しようと焦る男が、もう一つの問題を抱えてしまう。 ゴッドファーザーを思い起こさせるような映画。裏の世界なら何とか乗り切ったといえるけど、表の世界なだけに何とも言えないもやもやが残る。…

「小さいおうち」 2010

★★★★☆ 一人余生を過ごす老婆が、かつて女中として働いていた戦前の思い出を綴る。 戦争中の様子を綴る元女中。しかし、そこで描かれる生活はこの時代を歴史の教科書で学んだ人間の想像とは全く違うものだ。立て続けに戦争を繰り広げていたこの時代はきっと人…

「横道世之介」 2013

★★★★☆ 大学入学のために上京してきた若者が、様々な人と出会う。 1980年代が主な舞台だが、ファッションや髪型、街の雰囲気など当時の雰囲気をよく表現している。邦画でもちゃんとやろうと思えば出来るんだなと感心した。 主人公はどこか抜けているような、…

「ハミングバード」 2013

★★★★☆ 軍法会議を逃れてホームレス生活を送る男が、住人が長期不在のたまたま侵入した高級アパートに住み着くことになる。 よくある巨悪の組織と戦うわけではなく、身近な悪と戦うこぢんまりとしたスケールだが、それが逆にリアルでいい。ジェイソン・ステイ…

「海と毒薬」 1957

★★★★☆ 戦時中に捕虜に対して行われた人体実験。 状況に流された者、自身の感情の変化を観察することに興味を覚えた者、一種の復讐のつもりで応じた者、人体実験に関わった人間たちの内情は様々だ。ただ彼らに共通しているのは、それを行うこと自体は仕方がな…

「教団X」 2014

★★★★☆ 自殺をほのめかして去った恋人を捜すために、男はある宗教団体を訪ねる。 前半に出てくる教祖の話は、宗教から心理学、宇宙理論まで取り入れられ、小難しくあるがなかなか面白い。全てに納得できるわけではないが、もしかしたらそうなのかもしれない、…

「ペコロスの母に会いに行く」 2013

★★★★☆ 認知症の症状を見せる母親をグループホームへ入れた息子は、時間を見つけてはグループホームを訪れるようになる。 グループホームに母親を預けに行くシーンが切ない。日中誰もいない家に1人残しておくよりも、施設で面倒を見てもらったほうが絶対にい…

「考えてるつもり  ー「状況」に流されまくる人たちの心理学」 2013

★★★★☆ 例えば誰かが荒っぽい車の運転をしているのを見た時、あの人は自分勝手な傍若無人な性格なんだろうな、と思いがちだが、実際は緊急事態で急いでいるだけなのかもしれない。人は他人の行動を見ただけで、その人の人格を決めつけてしまい、その時の状況…