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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

文庫

「小説の読み方 」 2009

★★★★☆ 内容 小説の読み方を紹介し、その後、様々なタイプの小説に対して具体的に実践しながら論じていく。 感想 著者による小説の読み方が紹介されていく。序盤に挙げられていた小説を読むときの4つの視点「①メカニズム ②発達 ③機能 ④進化」は有用そうだった…

「故郷/阿Q正伝」 2009

★★★☆☆ あらすじ 20年ぶりに故郷に戻り、少年時代のヒーローだった幼馴染と再会する「故郷」など、魯迅の代表的な作品を収めた作品集。 感想 魯迅の主要な作品が並ぶ作品集だ。だがいまいちピンと来ない作品もいくつかあった。ただ、激動の時代の中国で、著者…

「魯迅評論集」 1953

★★★☆☆ 内容 中国の小説家・思想家、魯迅が残した評論や随筆、講演録などを収録。 感想 皮肉や風刺、警句などが詰め込まれた随筆や評論が並んでいる。欧米の人が書いたものよりもスッと頭に入ってくるような気がするのは、やはり日本と同じアジアで、似た文化…

「見仏記 道草篇」 2019

★★★★☆ 内容 いとうせいこう・みうらじゅんの二人が東北・九州・長野、そして中国四川省の仏像を見てまわる紀行記。シリーズ8作目。 感想 一作目は読んで、シリーズとなったそれ以降は全く読んでいなかったのだが、今作は中国の四川省に行った箇所が気になっ…

「素敵なダイナマイトスキャンダル」 1982

★★★☆☆ 内容 1970~80年代に人気雑誌「ウイークエンド・スーパー」「写真時代」などの編集長を務めた著者の自伝。 感想 著者が少年時代を過ごした岡山の山の中の農村の話が面白かった。母親がダイナマイトで心中をした話もそうなのだが、村の人々が気軽に何か…

「頂上対談」 2001

★★★★☆ 内容 各界を代表する人物たちとビートたけしの対談。 感想 2001年当時の政界、スポーツ界、映画界など各界の大物とビートたけしが対談する。おそらくは本人が興味のあるジャンルの人たちだからという事もあるのだろうが、普通に大物たちと対等に話し、…

「読書は格闘技」 2016

★★★★☆ 内容 「読書は格闘技」と唱える著者の読書の実践方法を紹介する。 感想 「正義」「時間管理術」「グローバリゼーション」など、各テーマごとに様々な本を紹介しつつ、著書がそれらの本との「格闘」の結果得られた知見や考察などが語られていく。たくさ…

「本の読み方 スロー・リーディングの実践」 2006

★★★★☆ 内容 本をじっくりと読んで堪能する読書法の紹介。 感想 速読がすごいとは思ってはいないのだが、自分もどちらかというと本を読み飛ばしてしまいがち。なのでスローリーディングを提唱する本書はなかなか興味深かった。中でも心に残ったのは「「辞書癖…

「人間とは何か?」 1906

★★★☆☆ 内容 人間とは何か?について語り合う老人と若者。 感想 人間は外部の刺激に対して自動的に返す機械に過ぎないと主張する老人と、それに反発する若者の会話が繰り広げられる。老人が新しい考え方を示し、若者が当時の一般的な考え方を代表していると言…

「超芸術トマソン」 1987

★★★★☆ 内容 建物に加えられた変更により塞がれた門や窓、上った先に何もない階段など、実用的な用途がなくなったにもかかわらず、なぜか保存されている無用の長物を「超芸術トマソン」と命名し、報告された全国のトマソンを紹介する。 トマソン - Wikipedia …

「何が私をこうさせたか 獄中手記」 1931

★★★★☆ 内容 大逆罪で死刑となり、服役中に自殺した大正時代のアナキスト・金子文子が、自身の生い立ちをつづった獄中手記。 金子文子 - Wikipedia 感想 まず、金子文子の手記を出版した関係者による冒頭の前書きの内容がグロい。獄死した文子の遺体を掘り起…

「人間の性はなぜ奇妙に進化したのか」 1999

★★★★☆ 内容 我々がごく普通と思っている人間の性の事柄は、動物界全体から見ると随分と奇妙に感じられる事ばかり。人類の性はなぜそのように奇妙に進化したのか、進化生物学者が考察する。単行本「セックスはなぜ楽しいか」から改題。 感想 自然界の生存のた…

「「ない仕事」の作り方」 2015

★★★★☆ 内容 今までは存在しなかった仕事の数々を生み出してきた著者による仕事術が、実例をもとに公開される。 感想 読んでいて意外だったのは、本人が積極的に売り込みや営業をしているという事。なんとなく本人はマイブームに夢中になっているだけで、それ…

「海馬 脳は疲れない」 2002 

★★★☆☆ 内容 脳科学者と糸井重里による「海馬」を中心とした対談。 感想 脳は疲れない、心臓のように24時間活動している、というのはよく考えてみると不思議だ。それなら心身を休ませているとされる睡眠というのは何なのだ、必要ないじゃないか、と思ってしま…

「銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎」 1997

★★★☆☆ 内容 原始時代、人類は各大陸で同じような狩猟採集生活を送っていたはずなのに、やがて一方の大陸が一方の大陸を征服できるほどにまで差がついたのはなぜなのか、なぜその逆ではなかったのか、検証する。 感想 評判の良い本だということは知っていたが…

「小さなチーム、大きな仕事 働き方の新スタンダード」 2012

★★★★☆ 内容 人気のウェブフレームワーク「Ruby on Rails」の開発元であるBasecampの創業者と開発者によるビジネス書。 Basecamp: About our company 感想 なかなか刺激的な内容。一般的に常識とされていることに疑問を投げかけている。外部からの資金調達や…

「ファスト&スロー」 2011

★★★★☆ 感想 これ関係のいろいろな本で取り上げられている本。なので先にそちらで知った内容もかなり含まれている。 巻末に著者の論文が掲載されているが、このイマイチ分かりづらい論文の内容を、ノーベル賞受賞者の著者自らがわかりやすく説明してくれると…

「あなたの知らない脳 意識は傍観者である」  2016

★★★★☆ 感想 自分が何かしようと意識した時には、すでに脳は無意識下でそれを知っていて、それに備えて全身に指令を送っているらしい。ということは、何かしようと意識することは、既に無意識下では決まっていたことになる。 自分のコントロール下にあると思…

「カーネギー話し方入門」 1956

★★★☆☆ 感想 話し方、スピーチの能力は、日本だとどれぐらい必要なのだろうか。日本ではスピーチをする側だけでなく、それを聞く側の土壌すら成熟していない気がする。国会を見ればよく分かる。個人的にも今現在、ほぼ必要ない。 だからといってこの本が全く…

「人を動かす」 1937

★★★★☆ 感想 この手の本の古典的名著とされている作品。よくまとまっているし、頷けるものばかりでその評価にも納得できる。様々な煽り文句をつけられ売られているこれ関係の本をたくさん読むよりも、これ一冊で充分とさえ思える。 でも読んでいて不安になる…

「脳はこんなに悩ましい」 2012

★★★★☆ 感想 こういう対談は普通、専門家に素人が教えを請う、みたいな感じで行われるのに、中村うさぎが素人感がなく、情報をかぶせてくるのがちょっと面白い。 脳の話というより科学の話が中心だが、結局それらは脳で考えているわけだから、脳の話というこ…

「習慣の力 The Power of Habit」 2012

★★★★☆ 感想 そもそも「習慣」って何だっけ?となるくらい、取り扱う範囲が広いのでちょっと混乱する。 でも精神論的な方法ではなく、脳にとって論理的な方法で習慣を変えていくという方法は面白い。 // そしてそれには信じる力が必要、というのは不思議な感…

「思考は現実化する」 1928

★★★★☆ 著者 ナポレオン・ヒル 思考は現実化する〈上〉 作者:ナポレオン・ヒル きこ書房 Amazon rakuten_design="slide";rakuten_affiliateId="13f4da52.c7abc2eb.13f4da53.d703dccb";rakuten_items="ctsmatch";rakuten_genreId="0";rakuten_size="300x160";r…

「こうすれば必ず人は動く」 2008

★★★☆☆ 感想 結構有益なことは書いてあるのだが、ラジオ番組を基にしているため、中身は薄い感じ。読みやすくはあるのだが。 そして、これはあくまで基本。応用的な対応方法までは述べられていないので、世の理不尽と戦うには不完全な気がする。 // 著者 D・…

「正しい保健体育 ポケット版」 2015

★★★★☆ 感想 とんでもない大嘘に笑ってしまう。けどそれだけじゃなく、大事なこともちゃんと教えられたような気が。学校の授業で実際にこれを使っているのを想像したら、それだけで笑える。 // 著者 bookcites.hatenadiary.com 正しい保健体育 ポケット版 (文…

「古事記物語」 1920

★★★☆☆ 感想 読みやすかった。 登場人物たちが最初は完全に神様扱いだったのに、いつの間にかほぼ人間になっているのが面白い。本当は逆で、人間を無理やり神様扱いしていたのが面倒くさくなってしまったということなのだろうが。 // 神様にしては皆、だいぶ…

「孫子」 

★★★☆☆ 感想 実生活で活かせる部分は少ないだろうが、戦国物とか歴史物を読むときにはより楽しめそうだ。 // 訳註 金谷治 新訂 孫子 (岩波文庫) 作者: 金谷治 出版社/メーカー: 岩波書店 発売日: 2000/04/14 メディア: 文庫 購入: 17人 クリック: 64回 この商…

「ロングテール 「売れない商品」を宝の山に変える新戦略」 2006

★★★★☆ 感想 発表されてから随分経つが、今読んでも全然古臭さを感じない。「ロングテール」の分析が深く、なるほどと思うことばかりで刺激的だ。 このようなロングテール現象を起こせないものは何があるのだろうか。不可能だと思っているようなことでも、ア…

「ダイオウイカは知らないでしょう」 2010

★★★☆☆ ちゃんと短歌でも二人の個性が現れている。 著者 bookcites.hatenadiary.com せきしろ ダイオウイカは知らないでしょう (文春文庫) 作者: 西加奈子,せきしろ 出版社/メーカー: 文藝春秋 発売日: 2015/02/06 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (4件)…

「名家の家訓 人生を開く「処世の言葉」」 2015

★★★☆☆ 著者 山口秀範 名家の家訓 人生を開く「処世の言葉」 作者: 山口秀範 出版社/メーカー: 三笠書房 発売日: 2015/11/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る // bookcites.hatenadiary.com bookcites.hatenadiary.com