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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「上杉謙信」 1942

★★★★☆ 約定を破り攻め込んできた武田信玄に怒り、決死の覚悟で戦いを挑む上杉謙信。 第4次川中島の戦いを中心に描いた作品。決戦の火蓋が切られるまでの静かな描写と、いざ戦が始まった時の激しい描写が印象的で、読み応えがある。序盤の上杉軍の大勝利的雰…

「海馬 脳は疲れない」 2002 

★★★☆☆ 脳科学者と糸井重里による「海馬」を中心とした対談。 脳は疲れない、心臓のように24時間活動している、っていうのはよく考えてみると不思議だ。それなら心身を休ませているとされる睡眠って何なんだ。必要ないんじゃないか、と考えてしまう。 睡眠中…

「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」 2013

★★★★☆ リアル北斗の拳の世界とも言われるソマリアに、実際に訪れてみたルポ。 正直、ソマリアは時々ニュースなどで見聞きするだけで、どんな国かなんて全然知らなかった。よくあるアフリカの内戦のように、人々が度重なる戦闘で疲弊しているんだろうな、ぐら…

「 脳を鍛えるには運動しかない!最新科学でわかった脳細胞の増やし方」 2008

★★★★☆ 脳の働きから見た運動の効用を説いた本。 通常、脳と体は別物として考えがちだが、この本を読むとそうではなく、互いに作用していることがよく分かる。人類は狩猟や木の実の採集、はたまた生命を脅かす危機から逃走するなど、何かしら体を動かしたあと…

「きことわ」 2011

★★★☆☆ 幼いころ、毎年のように同じ時間を過ごしていた女性二人が、25年ぶりに再会する。 人間の記憶は不確かなもので、大事なことを忘れていたり、どうでもいいことを覚えていたりする。そして同じ時を過ごしたとしても、それぞれが覚えていることが違った…

「しらずしらず あなたの9割を支配する「無意識」を科学する」 2013

★★★☆☆ 人々の行動に大きな影響を及ぼしている無意識。 単純に見たものや聞いたことまでが、実際は無意識下で処理されていることに驚く。ある文章の単語の一文字を消去したテープを聞かせても、文章の前後から推測して聞き取ることができ、しかも本人は一文字…

「服従」 2015

★★★★☆ イスラーム党が政権を握ったフランスで、大学教授の男が職を解かれる。 こういう話にリアリティを感じるほど、欧州は切実なんだな、と改めて認識させられた。たしかに最近の欧州のニュースはきな臭いものが多い。自分たちは衰退の道を歩んでいると薄々…

「社会はなぜ左と右にわかれるのか 対立を超えるための道徳心理学」 2014

★★★★☆ 道徳は理性によるものか、直感によるものかの考察から始まり、次にそもそも道徳とは何を基盤にしているのかを明らかにし、そして、保守とリベラルについて論じられており、哲学から宗教、人類の進化など多岐に渡る分野を用いて広い視点で展開されてお…

「宇喜多の捨て嫁」 2012

★★★★☆ それぞれの視点から見た宇喜多直家。 最初に裏切り、毒殺、暗殺を繰り返し、梟雄として知られる直家のイメージ通りの姿を描いておいて、そのイメージを揺らがしていく展開がうまい。 戦いではなく、暗殺や謀殺で領地を拡大していく方法は、たしかにダ…

「イシューからはじめよ 知的生産の「シンプルな本質」」 2010

★★★☆☆ 生産性を高めるための手法を語った本。 生産性が高い人は、一つ一つの仕事をこなすスピードが早い人でも、人よりも多くの時間をがむしゃらに働いている人でもない。その時、その場所で最も重要な問題から取り組む人だ。 仕事で様々な問題が見えてくる…

「ずる 嘘とごまかしの行動経済学」 2012

★★★★☆ 人はなぜ不正を行うのか、どんな時に不正を行うのか、実験の結果を通して考察する。 人はだれでも不正を行う。この本のなかで紹介される実験でも、不正のチャンスが有ればみな不正を行っている。そのような行動を取りながらも、みな道徳観や倫理観を持…

「銃・病原菌・鉄 1万3000年にわたる人類史の謎」 1997

★★★☆☆ 原始時代、人類は各大陸で同じような狩猟採集生活を送っていたはずなのに、やがて一方の大陸が一方の大陸を征服できるほどにまで差がついたのはなぜなのか、なぜその逆ではなかったのか、検証する。 評判の良い本だということは知っていたが、味気ない…

「赤を身につけるとなぜもてるのか?」 2015

★★★☆☆ 環境的な要因や物理的な感覚が及ぼす人の行動について紹介した本。 自分の行動について考えるとき、自分で考え、自分の意志で行動していると考えがちだが、実際は多くの影響を受けている。潜在意識のような自分の内面に潜むものだけでなく、さわり心地…

「雑食映画ガイド」 2013

★★★☆☆ 三人の著者がそれぞれ各映画について語るコラム集。 町山智浩のコラムで取り上げる映画は、観たことある映画や名前は聞いたことのある映画が多くて、ふむふむと読むことができたが、後の二人が取り上げる映画は、そんな映画があったことすら知らなかっ…

「ビジョナリー・カンパニー」 1995

★★★☆☆ 先見的な企業とそうではない企業との違いを検討する。 先見的な企業単独で調べたわけではなく、比較対象として先見的ではないが業界でトップクラスの企業と比較しているのが面白い。単独で調べると特徴が捉えづらいし、かといって駄目な中小企業と比べ…

「フリー <無料>からお金を生みだす新戦略」  2009

★★★★☆ ものと違ってデジタルの複製は、オリジナルとまったく相違ないものを大量に容易に作成でき、コストは限りなくゼロに近い。そういった中では良い悪いは別にして、価格は万有引力の法則のように、限りなく無料に向かっていくという指摘は興味深い。 無料…

「アイデアのちから」 2008

★★★★☆ 凄いアイデアは天才のひらめきから生まれると考えがちだが、実際はフレームワークを利用すれば、だれでもすごいアイデアを生み出せるとして、その方法を紹介している。 アイデアを生み出すというよりは、アイデアを伝える方法といった感じだが、伝え方…

「橋」 2010

★★★☆☆ ある雨の日、同じ川の違う橋の上にいた二人の小学生女児の物語。 二人の女の人生を描いているようで、戦後の日本の地方を描いている。東京オリンピックや公共工事によって、中央から地方に豊かさが波及し、バブルの終焉とともに、右肩上がりを続けてき…

「君に友だちはいらない」 2013

★★★★☆ もっと若い時に読みたかったと思わせる本。大学生でも遅いくらいかもしれない。若ければ若いほど、効果を発揮しそう。 大企業がバタバタと倒れていく昨今、終身雇用とか、もはや言っていられなくなってきた。今後はITの進化で今している仕事が将来も存…

「近江商人 三方よし経営に学ぶ」 2011

★★★☆☆ 昔、何気なく立ち寄った滋賀の近江商人の旧邸を見学した時、でかい家だなと思っていたのに、これは一部で当時はもっとデカかったという表示を見て、驚いたことがある。しかも、「三方よし」の精神で商売を行っていたというのを知って、近江商人すごい…

「火花」 2015

★★★★☆ 駆け出しの漫才師の男が、営業先で出会った先輩芸人に弟子入りする。 書き出しから気合の入った文章。やっぱり芥川賞はちゃんとした賞なんだなって安心した。初小説とは思えないクオリティの高さ。 先輩にどこか自分と似ていると感じてシンパシーを感…

「なぜあの商品は急に売れ出したのか―口コミ感染の法則」 2001

★★★☆☆ 流行現象は緩やかに広まっていくのではなく、ある時点で爆発的に一気に広まる。そのメカニズについての考察と解説。 このタイトルを見るとマーケティング的なことが延々記述されていそうだが、実際には伝染病の広まりや犯罪の減少等、ひろく物事が広ま…

「俺俺」 2010

★★★☆☆ ふとしたきっかけで手に入れた携帯電話で、オレオレ詐欺をしてしまった男に次々と不思議な出来事が起きる。 これはある意味で自分探しの話なんだろうな。人と接したりしている時に、これは本当の自分じゃないんだけどなぁ、みたいなことを思うことがあ…

「統計学が最強の学問である」 2013

★★★☆☆ 容易にデータを収集できるITと結びつき、ますますそのリテラシーが求められる統計学について書かれた本。 最近良く聞くビッグデータという言葉。イメージとしては簡単にたくさんのデータを集め、解析できるようになり凄い、みたいな感じでいたが、そも…

「シブすぎ技術に男泣き!」 2010

★★★☆☆ 日本のものづくりを支える技術者たちにスポットを当てたコミックエッセイ。 あまりこういう技術者たちの実態を知る機会はないので、なかなか興味深い。時折出てくる回路図は全然理解できないんだけど。 確かにあちこちの小さな町工場に、すごい技術を…

「スイッチ! ― 「変われない」を変える方法」 2010

★★★★☆ なかなか変われない個人や組織を変えられるようにするフレームワーク。 この本のオリジナルではないが、まず本書の中で使われている「象」と「象使い」の比喩が分かりやすい。 私たちの感情は「象」であり、理性は「象使い」だと述べている。象にまた…

「翼」 2011

★★★★☆ 大事な契約を前に体調を崩した女は、訪れた病院で疎遠になっていた友人の夫と再開する。 仕事をそつなくこなし、社内の揉め事にも感情的になり過ぎずに大人の対応をし、旧友との会話にも、反芻してその状況や背後にあるものを読み取ろうとする、隙のな…

「「やさしさ」という技術」 2015

★★★☆☆ 「やさしさ」という技術を身につけることによる効用を説く。 うーん、あんまりピンとこなかった。人に優しくしなさい、とはよく言われることで、みんな多かれ少なかれそうあるべきだと思っていることで。優しくすることで回り回って自分にも返ってくる…

「小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード」 2012

★★★★☆ 人気のウェブフレームワーク「Ruby on Rails」の開発元であるBasecampの創業者と開発者によるビジネス書。 Basecamp: About our company なかなか刺激的な内容。一般的に常識とされていることに疑問を投げかけている。外部からの資金調達や、コストを…

「究極の顧客サービス「ザッポス体験」: 顧客も社員も幸せにする5つの法則」 2012

★★★☆☆ アメリカで究極の顧客サービスを提供する「ザッポス」のやり方を導入するための手引。 良い顧客サービスを行うためには、良い社員が必要で、良い社員を集めるためには、良いサービスを社員にする必要がある。生き生きと楽しく仕事ができれば、自然と客…

「光秀の定理」 2013

★★★★☆ まだ無名時代の明智光秀と、ひょんなことから交流するようになった破戒僧と武芸者。 歴史小説に数学を持ち込んでいて面白い。そのうちの一つ、4つのお椀の問題は、以前何かで読んでなんとなく知っていたが、信長とやり取りしながら、その問題を解説し…

「若い読者のための第三のチンパンジー: 人間という動物の進化と未来」 2015

★★★★☆ チンパンジーとたった1.6%しか遺伝子が違わない人間は、他の動物とはどのような違いがあり、またどのような共通点があるのか、考察する。 人類の起源から進化の歴史を紐解きながら展開される様々な話題がとても面白い。人類が今と同様の脳の大きさに…

「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」 2003

★★★☆☆ 表題作のひこもりの妹を引き取った姉の話を含む三作品が収録されている。 目次も余り見ずに読み始めたので、短編が2作品続いた後に、結構長めの長編というか中編にあれ、なかなか終わらないなと戸惑ってしまった。どうでもいい話だが。 p11 引きこもり…

「0ベース思考---どんな難問もシンプルに解決できる」 2014

★★★★☆ 普通じゃない考え方が出て来る思考法が紹介されている。その基本は常識や思い込みを取り払って考えること。まるで子供のように。このような考え方を身につけることで硬直化している問題にも一石を投じることができるし、思わぬ解決法が導き出せるかも…

「首折り男のための協奏曲」 2014

★★★☆☆ 各所で発表された短編をまとめた作品。だけどただの短編集ではなく、それぞれの短編が互いにつながっているような、つながっていないような感じに仕上げてくれているのが伊坂幸太郎らしい。この内の幾つかは、既に読んだことがあったが他の短編とのつ…

「アナタはなぜチェックリストを使わないのか? 重大な局面で“正しい決断”をする方法」 2011

★★★★☆ 「ファスト&スロー」で取り上げられていて、面白そうだったので手にとって見た。 本の中では具体的なチェックリストの作成の方法を紹介するというよりも、医者でもある著者がチェックリストの有用性に気づき、調査して実際に作成し、導入したという経…

「たのしいロゴづくり -文字の形からの着想と展開」 2012

★★★★☆ ロゴって言うとフリーハンドで0から作るものと思っていたけど、そういうわけでもなかった。既存のフォントの一部に変更を加えることでも、ロゴを作ることができる。 この本ではその変更の加え方のパターンを色々教えてくれる。感覚だけでやるよりもこ…

「X'mas Stories 一年でいちばん奇跡が起きる日」 2016

★★★☆☆ 6人の作家によるアンソロジー。ちなみに朝井リョウ、伊坂幸太郎の短編はそれぞれ「何様」「ジャイロスコープ」にも収録されている。 クリスマスということで甘ったるい話ばかり並んでいるかと思ったら、それぞれ様々な角度からバリエーション豊富な感…

「プログラマが知るべき97のこと」 2010

★★★★☆ プログラマ達のエッセイをまとめた本。 自分の技術レベルの問題で全く理解できない箇所もいくつかあったが、色々な人の考え方を知ることができて面白かった。 プログラマとしての心構えのようなものから、具体的な事例まで様々なレベルの話がランダム…

「ファスト&スロー」 2011

★★★★☆ これ関係のいろいろな本で取り上げられている本。なのでそちらで知った内容もかなり含まれている。 巻末に著者の論文が掲載されているが、このイマイチ分かりづらい論文の内容などを、ノーベル賞受賞者の著者自ら、わかりやすく説明してくれるというの…

「エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする」 2014

★★★★☆ 簡単に言うと「やりたいことだけに集中しろ。そのために他のことは捨てろ」って話。簡単な話ではあるけど、いざやろうとするとなかなか難しい。やらなきゃいけないことはあるし、頼まれ事もある。いろいろな情報が入ってきて目移りしてしまったり、集…

「コトラー8つの成長戦略 低成長時代に勝ち残る戦略的マーケティング」 2013

★★★★☆ 低経済成長下でも成長を維持するための戦略がまとめられている。こういうマーケティングの本ってあまり読んだことがないけど、企業は成長を続けないといけない、というのはしんどいな。これぐらいの利益があるからもう充分、ってわけにはいかないのか…

「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」 2011

★★★★☆ グレイトフル・デッドって名前は知ってるけど、曲は殆ど知らない。試しに自分のPCに入っているか検索してみたら、映画のサントラの中の一曲として「Uncle John's Band」が入っているだけだった。 そんな大きなヒット曲もないようなバンドだけど、長い…

「聖なる怠け者の冒険」 2013

★★★☆☆ 週末は怠けて暮らすことを日課としている男が、正義の味方として活躍する謎の男に2代目を継ぐようつきまとわれる。 怠けることは非難されがちだが、こうやって開き直ってそれを正当化しようとするのは面白い。意識高い系の怠け者というか。非難するの…

「影響力の武器[第三版]: なぜ、人は動かされるのか」 2014

★★★★☆ タイトルがピンと来ないが、どのような要因で人は頼み事や要求を受け容れるのか、人が承諾を与える心理を分類し、解説したもの。 営業をやっている人ならこれを一通り読めば、きっと良い結果を出せるようになるだろうな、って感じさせるよくまとまった…

「あなたの知らない脳 意識は傍観者である」  2016

★★★★☆ 自分が何かしようと意識した時には、すでに脳は無意識下でそれを知っていて、それに備えて全身に指令を送っている。ということは、何かしようと意識することは、既に無意識下では決まっていたことになる。自分のコントロール下にあると思っていた「私…

「夜と霧」 1946

★★★★☆ 著者 ヴィクトール・E・フランクル ナチスの収容所に収容され、生き延びた心理学者の体験記。 何度か心理学関係の本で取り上げられていたので読んでみた。アウシュヴィッツをはじめとする収容所の中での話。収容された人たちが人間として扱われず、そ…

「何者」 2012

★★★★☆ 就活対策のために集まった男女がそれぞれ思いを抱えながら、内定を得るために奮闘する。 なかなか心に痛い小説だった。内定を得るよりも断られることの方が多いという、人生でほとんど経験することのない経験をしながらも、それでもそう簡単に止めるこ…

「春琴抄」 1933

★★★★☆ 著者 谷崎潤一郎 盲目の三味線の師匠の女に仕える弟子の男。 プライドの高い女。元々の性格や育った環境にその原因はあるのだろうが、一番の原因は男だろうな。気位が高くても人生が進むにつれ人は性格が丸くなっていくものだけど、男がそれをさせなか…

「たった2日でわかるLinux」 2014

★★★★☆ 2日でわかると言っているが、事前準備として前日に1時間あてているし、1日目の想定時間が6時間ほど取られていて、本気で集中力を持って取り組まないと厳しい。とは言っても必要に迫られている人でない限り、絶対に2日で取り組まなきゃいけない必然性は…