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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「すべてがFになる」 1996

★★★☆☆ 殺人事件を起こし、10数年幽閉されるように生活していた天才科学者が、何者かに殺害される。 最初から誰も容疑者じゃないような書き方。普通はこの人が犯人ぽいなと思わせるような描写があったりするが、この本の中では皆がただ推理のための情報を与え…

「フォーカス」 2015

★★☆☆☆ 数分ごとにスマホの画面を見ないと落ち着かなくなってしまうように、世の中には情報が溢れ、現代では人びとが集中することが難しい環境に置かれている。そのような中でどのように集中力を保つか、何にフォーカスを当てるべきか、などについて説明して…

「幼年期の終わり」 1953

★★★★☆ ある日、空を覆うような巨大な宇宙船の群れが地球にやって来た。 人類の前に突如現れた宇宙人。てっきり人類対宇宙人の戦いが始まるのかと思ったがそういうわけではなかった。よく考えてみれば、こちらからは宇宙人たちの住む星を攻撃する手立てがない…

「叫び声」 1963

★★★☆☆ 同年代の仲間二人とともに、若いアメリカ人の家で共同生活を始めた若者。 居るべき場所にいないような、どこか居心地の悪い不安をそれぞれが世間に対して感じながら、日々を過ごしている。彼らが共に暮らすことでそれぞれが抱える不安を紛らわすことに…

「〆切本」 2016

★★★☆☆ 締切を前にした作家たちの阿鼻叫喚が収められているのかと思って手にとって見たが、そういうわけでもなく締切に関して言及しているエッセイや日記などが収められているといった感じだった。よく考えてみれば、たとえ締切を前に苦悩する事があったとし…

「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」ができる時」 2016

★★★★☆ 組織心理学者の著者による、誰もが「オリジナル」になれる方法。 独創的な事を成し遂げてきた人びとをみると、とてつもない才能を持ち、圧倒的な自信を持った、自分とは違う種類の人びとだとつい思ってしまう。しかし、著者は彼らも自分たちと同じよう…

「新装版 なぜ選ぶたびに後悔するのか オプション過剰時代の賢い選択術」 2004

★★★☆☆ 何を買うにも現代では様々な選択肢がある。選択肢が豊富だということは良いことのはずなのに、どうしていつも選んだ後にかすかな不満や後悔を抱えてしまうのか。その理由を心理学者が解き明かす。 何かを選ぶということは、それ以外の選択肢を切り捨て…

「愛される資格」 2014

★★★☆☆ 反りの合わない上司への復讐のために、その妻に手を出した男。 他人の言葉に過剰に反応してしまう、考え過ぎの思い込みが激しい男。見当違いの行いで溜飲を下げようとする。圧倒的な才能を持つものに憧れ嫉妬し、自分にはその才能がないことに落ち込み…

「家族喰い」 2013

★★★★☆ 2012年に発覚した尼崎連続変死事件に関する周辺取材。 とにかく事件の人間関係を把握するのが大変で、何度も相関図を眺めることになる。ただ段々と分かってくるのは、犯人がターゲットにしたのはその殆どが、犯人のグループの身内の親戚関係だというこ…

「ヨーロッパ退屈日記」 1965

★★★★☆ 伊丹十三というと「マルサの女」等の映画監督というイメージが個人的には強いのだが、 外国映画にも出演したほどの俳優であったというのは意外な事実だ。俳優としては「家族ゲーム」に出ていたのを記憶しているぐらい。 bookcites.hatenadiary.com そ…

「科学でわかった正しい健康法」 2017

★★★☆☆ 体に良いとされているものの良くない情報、体に良くないとされているものの良い情報を紹介する。 貧乏ゆすりは体に良いとか、静的ストレッチは運動能力を一時的に低下させるとか、色々と面白いデータが紹介されている。中でも笑えるのはこれ。 ポルノ…

「GRIT 平凡でも一流になれる「やり抜く力」」 2016

★★☆☆☆ 近年注目されるようになった、成功するために重要な要素、「グリット(GRIT)」について書かれた本。 著者は広告代理店を共同で創業した二人の女性。なので、科学的な話というよりも、グリットの実例を集めた自己啓発的な内容となっている。 まず「グリ…

「マダム・エドワルダ/目玉の話」 2006

★★★☆☆ こういう性癖とかって、やっぱり幼少時の経験が影響するもんなんだろうな。登場人物たちが自分の欲望に無邪気に突き進む様は、恐ろしくもあるけど、清々しくもある。 しかし、今みたいにネットもなくそういう情報に飢えていた少年少女が、これは読めた…

「この世のメドレー」 2012

★★★☆☆ 超然と暮らす余のもとに、年少の友人が訪れ、共に外出する。 「どつぼ超然」の続編ということだが、何となくそんな感じがする程度。前作ではほぼ一人で彷徨っていたが、今回は友人を連れているので会話があり、息苦しい感じは幾分減じている。 少し外…

「ブルー・オーシャン戦略 競争のない世界を創造する」 2005

★★★★☆ 企業同士が消耗しながら限られた市場のシェアを奪い合う、血みどろのレッド・オーシャンを抜け出し、競争のない市場空間、ブルー・オーシャンを切り開くためのノウハウを、実例を交えながら紹介する。 競争のない市場なんてそうそう簡単に発見できるわ…

「緋文字」 1850

★★★☆☆ 行方不明の夫を持つ女が、他の男と関係を持って出産したことにより、共同体社会から罰せられ、罪の証としてAの字を常に身につけるよう強制される。 そもそも夫が行方不明で、もう死んでるんじゃないかと噂になっているくらいだったら、別に他に男を作…

「よく眠るための科学が教える10の秘密」 2014

★★★☆☆ 科学的に検証された様々な睡眠についての事実を紹介する。 睡眠を科学的に研究するようになってから、まだ百年ほどしか経ってないという事実にまず驚く。脳波を測ることが出来るようになってから、科学的な研究が緩やかに始まったのだが、それまでは客…

「ブログ飯」 2013

★★★☆☆ ブログの収入で生活の糧を得ることに成功した著者が取り組んできたことと、そこから得た知識や考えを紹介する。 時々思いついたことをチョロっとブログに書いて、それだけで生活していけるなんて羨ましいよなって思ってしまうが、実情はそんなことはな…

「スタンフォードのストレスを力に変える教科書」 2015

★★★☆☆ ストレスは健康に悪いもの、と当然のように考えているが、そうではないらしい。 ストレス自体が悪いのではなく、「ストレスは健康に悪いもの」という思い込み自体が健康や人生に悪影響を与えているという指摘は面白い。健康に悪いからとストレス解消し…

「友情・初恋」 1920

★★★★☆ ある女への恋心を友人へ打ち明けた男。 主人公の、女からの嫌われように同情してしまう。ただ主人公目線で見ればひどい女に思えてしまうが、彼女目線から見れば傍迷惑に感じてちょっと強めに表現せざるを得ないところがあるのかもしれない。そして友人…

「アテンション 「注目」で人を動かす7つの新戦略」  2016

★★★☆☆ 注目を集めるための戦略を紹介する本。 「いいものを作れば、お客は来る」ーそう無邪気に信じている人が多すぎる。 p11 今の世の中は様々な人や企業が注目を集めるために血眼になっている。そんな中でただ人々が気付いてくれるのを待っているようでは…

「スタンフォードの自分を変える教室」 2012

★★★★☆ スタンフォード大学の人気講座「意志力の科学」を基にした本。原題は「The Willpower Instinct」。直訳すれば「意志力の本能」で随分、日本語タイトルとは違う。この邦題だから読んだ人はたくさんいるだろうが、逆に食指が動かない人もたくさんいるん…

「利休にたずねよ」 2008

★★★★☆ 秀吉に切腹を命じられた千利休。茶人として美を追求した彼のその根源を振り返る。 これを読むまでこの頃の武将たちがなぜ茶道に熱狂していたのか、今いち理解できずにいたが、何となくわかったような気がした。茶を飲むこと自体が心を落ち着かせるもの…

「アイネクライネナハトムジーク」 2014

★★★☆☆ ボクシングヘビー級チャンピオンの周辺で起きる出来事を描いた連作短編集。 大きな事件も悲惨な出来事も起こらない、ちょっとした日常に起きた小さな出来事を、いつものようにうまく関連付けながら描いている。今回は女性が結婚すると名字が変わること…

「マクベス」 1606

★★★☆☆ 敵を蹴散らした将軍が主君のもとに戻る途中、魔女たちから予言を聞く。 声に出して読んでみたら気持ち良さそうなセリフが並んでいる。普通にこんなセリフを使ったら何を大仰な、と思ってしまうが、舞台でなら映えるのだろうな。 将軍を唆す魔女たちも…

「世界のエリートがやっている 最高の休息法」 2016

★★★★☆ グーグルやフェイスブックなど巨大企業が続々と導入している「マインドフルネス」を紹介する。 著者はイェール大学の医学部で先端脳科学を研究し、現在はロスで精神科医としてクリニックを開院している人物。「マインドフルネス」とは簡単に言ってしま…

「小さいおうち」 2010

★★★★☆ 一人余生を過ごす老婆が、かつて女中として働いていた戦前の思い出を綴る。 戦争中の様子を綴る元女中。しかし、そこで描かれる生活はこの時代を歴史の教科書で学んだ人間の想像とは全く違うものだ。立て続けに戦争を繰り広げていたこの時代はきっと人…

「考える技術・書く技術 -問題解決力を伸ばすピラミッド原則 」 1999

★★★☆☆ ビジネス上で作成する文書の構成方法について書かれた本。 著者は文書は導入部とピラミッド構造の構成で文書を作成するよう説く。常にこの構成を意識することで相手に自分の考えを上手く伝えることができ、また、書く前に自身の考えが足りない部分に気…

「新訳 地下室の記録」 2013

★★★☆☆ 引きこもり生活を続ける男が、過去のある出来事を綴る。 若き日の主人公の行動が読んでいて痛々しい。他人を見下しており、勝手に激怒して相手すら気づかないような復讐をしたり、決意した行動を結局行わなかったり。従僕人を手懐けられず、娼婦相手に…

「海と毒薬」 1957

★★★★☆ 戦時中に捕虜に対して行われた人体実験。 状況に流された者、自身の感情の変化を観察することに興味を覚えた者、一種の復讐のつもりで応じた者、人体実験に関わった人間たちの内情は様々だ。ただ彼らに共通しているのは、それを行うこと自体は仕方がな…