投資信託自体は否定しないが、販売会社の姿勢へ疑問を投げかける本。確かに客は損しても売り手はちゃっかり利益を出していたら信用できない。せめて、客と一緒に泣き笑いしてくれないと。
そんな販売会社のやり口に騙されずに、投資信託という本来は優れた機能を持つ商品を利用して、資産形成していく方法を本書は説く。といってもそうなるとノーロードのインデックス投信での分散投資になってしまうわけだが。
読んでみた感想は非常に慎重だということ。誰も未来のことはわからないということを前提に、本当に慎重。株価が暴落した時はもう上がるしかないから、ちょっと多めに買っておくと良いかもって事は絶対言わない。言いたくなりそうなもんだけど。確かにそれが本当に底なんて誰にも分からないわけだけども。欲を出さずに着実に、本当に淡々とした投資方針。
1年で資産を数倍に、とか考えない、着実な資産運用を考える人にとってはものすごくためになる内容。このやり方基本に、スケベ心のある人はそれ以外の投資もしていくのがいいのかな、と思う。
本書で紹介されている投信 e-シリーズをモーニングスターでみてみようとしたらなかなかヒットしなくて、理由はノーロードじゃなかったから。といっても実際はノーロードがほとんどで、ただ目論見書での設定が最高2%だっただけ。本書とは何の関係もないけど。投信の検索がさくさく出来るサイトがなくて困った。
著者 竹川 美奈子