★★★☆☆
感想
ジャン・ギャバンが刑務所から出所するところから物語は始まる。ジャン・ギャバン。どこかで名前は聞いたことあるが、顔は知らなかった。
なので最初は、この中年の小太りのおじさんは何でメインみたいな扱いで延々と出ているの?と思ってしまった。ただ確かに存在感があり、貫禄もある。
そして、アラン・ドロン。相変わらず男前だ。あの頬の傷は本物?それとも演出?気になった。
昔何かのCMで使われたりして結構聞いたことのある曲は、この映画のテーマ曲だったのか。このテーマ曲をはじめ、なかなか音楽が良かった。
物語としては正直ジャン・ギャバンを知らなかったせいもあり、前半は相当見ていてつらかった。犯行を決行する後半も、ダクトを這うアラン・ドロンを見て、これがダイ・ハードの元ネタなのかな、なんて思ったりもしたが、総じて凡庸。
なんだか面白くない映画だなぁなどと思っていたが、犯行成功後からラストまでが面白かった。前夜の事件を捜査する警察と被害者の近くで、その大金を持って動けないアラン・ドロン。ジャン・ギャバンも動けない。ものすごい緊張感。映画見てこんなにドキドキしたのは久しぶりだ。そしてあの結末。決してスカッとはしないがなんだか充実感があった。映画を見たな、と。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 アンリ・ベルヌイユ
出演
ヴィヴィアーヌ・ロマンス/モーリス・ビロー/ジャン・カルメ
音楽 ミシェル・マーニュ