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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「永遠の0」 2006

小説 ★4

永遠の0 (講談社文庫)

★★★★☆

 

 特攻で戦死した祖父を調査するうちに明るみになる驚きの事実。

 

 お国のために戦い死ぬ事こそが愛国心の表現だと信じ込まされていた時代に、家族のために必死に生き残ろうとした男。これ自体はそんな真新しさは無いのだけど、熟練のパイロットによる零戦での戦闘シーンに、凄みがあってのめり込む。

 

 しかし、簡単に言うけどあの時代に死にたくないということは相当勇気が必要だったのだろうなぁと思う。特攻隊の志願を募るシーンなんかを読んでても全然志願じゃなく、無言の圧力がすごいし。そんな中でそれを言うのは矛盾するけど死ぬ覚悟でしか言えないな。

 

 それにしても末端の兵士達は純粋とも言える姿勢で戦い死んで行くのに、何で上層部の人たちはこんなにも愚かなのだろう。今の社会を見ていても思うのだが日本は減点方式で人を判断する。ミス無く一定の基準を満たす人間を。だから、もしかしたら大きな成果を得られるかもしれないチャンスにいても、万が一失敗する事を恐れてそれを行わなくなってしまう。既に一定の基準はクリアしているわけだから。きっと、突出することなく互いに一定の基準内にいましょうってことだろうな。そうすればみんなが幸せでいられるから。戦争中の上層部の人間達もそんな感覚でいたのかもしれない。それでたくさんの人間が無駄に死んでいってしまった。

 

 戦後の日本の復興も夢中になって頑張っていたら、いつの間にかすごい事になっていました、みたいな印象がある。政治家が戦略を練って復興を成し遂げたって印象は無い。今の政治を見ていても誰がやっても何か変わるという期待は皆無なわけだし。リーダーがいない、育たないということが日本にとっての最大のネックなんだろうな。何かの不祥事が起きたら、ぞろぞろと人間が出てきて謝罪するようじゃ、いったい誰が責任者でリーダーなのかわからないし。

 

著者 百田尚樹

  

永遠の0 (講談社文庫)

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永遠の0 - Wikipedia

 

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