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「こうふく みどりの」 2008

こうふく みどりの (小学館文庫)

★★★☆☆

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

  

 女だけで暮らす一家とその周辺の物語。

 

 主人公一家のそれぞれの生い立ちや歩んできた道だけを見れば決して幸せには見えないが、当の本人達は決して不幸には思っていない。それぞれが面倒な問題を抱えながらも、飄々としている。自分の境遇を幸福に思えるか、不幸に思ってしまうかは単純にその人の考え方次第なんだなぁとつくづく思う。

 

 しかし、この話は舞台が関西だから成り立つのかな、とも思う。何をして生計を立てているのか分からない得体の知れないおっさんや、奥さんをほったらかしてどこかに行ってしまうような駄目な男たちを口では色々言いながら、見捨てたりするのではなく、大きく包み込んでしまうような包容力、情の深さが感じられる。そういうのがしっくりくる土地って関西地方ぐらいだろうなと。ただの偏見だけど。

 

こうふく みどりの (小学館文庫)

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登場する人物

アントニオ猪木

 

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