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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「恋文の技術」 2009

恋文の技術 (ポプラ文庫)

★★★★☆

 

 北陸の施設で研究を行なう京都の大学生の、各方面との手紙のやりとり。

 

 いつもの森見登美彦らしく、日々を悶々と過ごす若者の、はたから見ればくだらない、だけど当人にしたら至って真剣な日々が描かれる。相変わらず下らなく面白い。今回はすべてが手紙形式で綴られており、所々に著者の手紙への想いが伝わってくる。

 

 今や携帯で日々何通もメールを送ったりすることもあり、かつてないほど誰かと文通する時代なのかもしれないけど、やはり誰かを想い手紙を書き、ポストに投函してその返事を待つ、という手間暇をかける昔ながらの文通とは、その重みが違う。一度の往復に時間がかかるから、なるべく一度で伝えたいことを書こうとすると、相手の反応を想像しながら書くことになる。書いてる間ずっと相手のことを考えることになる。何とも趣のある行為。長文をメールで送ったりしたら、気味悪がられるだけだろうな。

 

 最後が少し中途半端な終わり方だった。

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

 

恋文の技術 (ポプラ文庫)

恋文の技術 (ポプラ文庫)

 

恋文の技術 - Wikipedia

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