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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「クワイエットルームにようこそ」 2007

クワイエットルームにようこそ

★★★★☆

 

監督 松尾スズキ

 

 睡眠薬を大量に摂取し閉鎖病棟に運び込まれた主人公。

 

 内田有紀が役者揃いの出演者の中で好演している。最近あんまり見ない印象だけど、全然衰えていないというか画面に映るだけで見入ってしまう存在感。主役を張れる人ってこういう人なんだと認識させられる。彼女を主役に選んだのはこの映画の成功の大きな要因となっている。

 

 原作の小説の時点で「17歳のカルテ」との類似性はよく指摘されていたけど映画で見てみると実際はそんなに似ているわけではないんだな、と思った。「17歳のカルテ」は他の患者たちとの交流などが描かれていて閉鎖病棟の中の青春映画というような趣だったが、こちらは他の患者たちとの交流というよりも他者を冷静に見る視点に重点が置かれていて、自分を冷静に見つめるための手段となっている。過去を思い出しつつ他の患者を観察することで主人公は自分というものを知り理解していく。

 

 こういう設定の映画はしっとりした雰囲気になったり暗くなったりしがちだが、随所に笑いが散りばめられたセリフ回しで面白く見ることが出来た。

 

原作

クワイエットルームにようこそ (文春文庫)

クワイエットルームにようこそ (文春文庫)

 

 

出演 りょう / 内田有紀 / 蒼井優 / 宮藤官九郎 / 大竹しのぶ妻夫木聡