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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「お葬式」 1984

伊丹十三DVDコレクション お葬式

★★★★☆

 

監督 伊丹十三

 

 義理の父の葬式の一部始終。

 

 葬式というのは不思議な空間で故人と関わりがあるというだけの共通点で人々が集まる。当然故人への思い入れは様々で悲愴な面持ちで静かにしている人から、延々と関係のない話をしている人もいたりしてわりと温度差がある。そういった人たちが時間になると揃って読経を聞いてうつむいたり、寿司を食べたり、骨を拾ったりして粛々と式を進行していくのはよく考えると結構おかしな光景だ。

 

 この映画の中で行われる葬式も特別な出来事があるわけではなく、どこにでもあるような葬式の風景だ。だけど、人々が葬式のためにそれぞれの思惑で動くと可笑しみが出てくる。写真撮影の構図に拘る納棺の時の大滝秀治は面白すぎ。そしてみんなが神妙にそれに従うのも。そうやって式が進行して終わるとなぜか人々の心に一つの区切りがついている。なんだかんだと人々の人生において葬式っていうのは重要な儀式なんだとしみじみと思った。

 

 面白い構図のカメラ―ワークをしたり、意味があるのかないのかよく分からない面白いシーンがあったりして、伊丹十三の初監督にかける意欲や挑戦を感じる作品でもあった。

 

出演 山崎努 / 宮本信子 / 菅井きん / 大滝秀治 / 津川雅彦 / 笠智衆 

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伊丹十三DVDコレクション お葬式

伊丹十三DVDコレクション お葬式

 

 

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