★★★★☆
あらすじ
いつも金銭に困り生活に苦しむセールスマンが、証券会社のインターンとして研修を始める。
事実を基にした物語。原題は「The Pursuit of Happyness」。
感想
ざっくり言うとこれはサクセスストーリーなのだが、そこまでの道のりが辛すぎて、ハッピーエンドなラストにもハッピーな気分にはなれなかった。どちらかというと安堵したというか、これでもう苦しまずに済むというほっとした気持ちの方が強い。
ウィル・スミス親子の共演でもあるので、親子の絆的な映画のようなイメージがあるが、これはそんなのじゃない。自分の夢を叶える物語だ。そこに子供もいたけどね、というだけの話。生活が苦しく奥さんにも出て行かれ、住む所もなくなりながらも、それでも困難に打ち勝ち自分の夢を叶えた話だ。子供でさえその困難の原因の一つでしかない。しかも、愛情とポリシーで見捨てられなかった。
そもそも子供の事を考えたら、寝るところもないような環境に子供を置くわけがない。夢をあきらめて定職を見つけ、地道に生きる方が子供のためだ。これは成功したからいいようなものの、失敗したりしてたら子供をあんな目に遭わせてと非難を浴びていたはずだ。
そうなる可能性もあったにもかかわらず、夢に向けてひたむきに努力するウィル・スミス演じる男の姿には心を打たれる。夢をかなえる為にやるべきことを考え、行動する。確かに子供は可哀想だが、それでも自分を信じて挑戦する精神は大事なのだと思わせてくれる。
しかし国家は怖い。国民がどんな状態にあろうとお構いなしに、確実に税金だけは取っていく。この主人公はそれでも負けないタフさがあったが、ほとんどの人は税金を払うために夢をあきらめてしまうだろう。
スタッフ/キャスト
監督 ガブリエレ・ムッチーノ
製作/出演 ウィル・スミス
出演 ジェイデン・スミス/タンディ・ニュートン/ダン・カステラネタ/ジョセフ・ヌネズ/ロナルド・レーガン/クリス・ガードナー
登場する人物
クリス・ガードナー