BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「グラン・トリノ」 2008

グラン・トリノ (字幕版)

★★★★☆

 

監督

bookcites.hatenadiary.com

 

 

 妻に先立たれ息子たちともうまくやれずに頑固で孤独な男がふとしたきっかけで隣人のアジア人一家と交流を持つようになる。

 

 クリント・イーストウッドは年老いても男らしい。彼の昔からのイメージのままだ。ただ本当にただの老人っていう役もやったらどうなるんだろうと興味はある。まぁ、もうクリント・イーストウッドは何やってもまずクリント・イーストウッドという役をやることになってしまっているから。

 

 とある地方都市。貧しい地区に過ごす黒人とアジア人の若者たちは互いにチームを作り争っている。こういう貧しいもの同士で争って勝った、負けたで一喜一憂しているのって金持ちの思うつぼで馬鹿らしいって思ってしまう。本当に悪いのは富を独占している人たちのはずなのに同じ立場の人間同士で不満のはけ口にしてしまっている訳だから。だけど、これが現実。

 

 そんなアジア人と黒人の抗争や仲間内での争いにクリント・イーストウッドは元来の男らしさのせいで口を挟み巻き込まれていく。手で拳銃の形をして若者たちを脅すシーンはクリント・イーストウッドだから成立するもの。彼はこれがきっかけで隣人のアジア人一家と交流するようになり、彼の頑固一徹な性格にも変化を見せ始める。

 

 他の登場人物たちもなかなか個性があっていい。特にクリント・イーストウッドと散髪屋のやり取りは面白い。互いに罵り合うことで絆を確かめている。そして、クリント・イーストウッドを気に掛ける若い神父。彼はただ小ばかにされるだけの存在かと思っていたけどなかなか重要な役割を演じている。

 

 自らが関わったことで悲劇を招いてしまい、それにどうけりをつけるのか。こういった重いテーマの作品が最近のクリント・イーストウッド監督作品には多いような気がするのだが、彼自身何か思うところがあるのだろうか。この作品では罪のない他の誰もが重荷を背負う事のないように自らを犠牲にして決着をつけるというかっこよすぎる、だけど彼らしい結末だった。

 

出演

bookcites.hatenadiary.com

ビー・バン / アーニー・ハー / クリストファー・カーリー

 

グラン・トリノ (字幕版)
 

 

広告を非表示にする