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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「老人賭博」 2010

老人賭博 (文春文庫)

★★★☆☆

 

著者 松尾スズキ

 

 ふとしたことから脚本家の弟子となった青年が師匠の九州での撮影に同行することになる。

 

 タイトルからギャンブルにはまった老人の話かと想像していた。それだと「賭博老人」ってタイトルになるのか。

 

 どうでもいい理由で弟子をとり、当事者でありながら現場をかき回す師匠が面白い。でも実際現場にいたら相当迷惑だろうが。そしてそんな師匠の周りの人間たちもそれに同調して面白がろうとするのがいい。こうやって人間は日々に彩りを与えようとするのかな。

 

 借金を返すためにがむしゃらに働いたマッサージの仕事で身についた強靭な肉体を持つ弟子の「なまっていた。なまっているので殴っていいような気がした。」って人を殴ってしまうシーンが好き。

老人賭博 (文春文庫)

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老人賭博(1) (モーニング KC)

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