BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「奇跡」 2011

奇跡 (文春文庫)

★★★☆☆

 

 両親の離婚で福岡と鹿児島で別々に暮らすことになった兄弟が、九州新幹線開通の日に再会する約束をする。

 

 博多と鹿児島を結ぶ九州新幹線。自分の中で確かそんなニュースあったなぁって程度だったんだけど、地元の人たちにとっては大きな出来事だったんだな。というか世間的にもそれなりにでかいニュースだったのかもしれないけど。

 

 両親の離婚で離れ離れになった兄弟。勿論自分たちが望んだことではなく、再び家族みんなで暮らすことを望んでいる。しかし、両親はいいけど子供たちにとっては結構つらい環境変化だ。しかも、兄弟が離れ離れになるなんて。

 

 再び一緒に暮らすために努力することを誓って別々に暮らし始めた兄弟にも、やがて違いが見えてくる。新しい環境に慣れ周囲に馴染んでいく弟と環境に馴染めずかつての生活を諦められない兄。新たな環境に臨むとき人間ってこの二つのタイプに分かれるよな。当然前者がいいに決まっているんだけど、なかなか難しい。特に望んでそうなったわけじゃない時には。

 

 また一緒に生活できると無邪気に信じる子供たちの話だが、そんな彼らを支える大人たちの存在も見逃せない。子供たちの企てに一役買う祖父や、状況も理解してないのに子供たちを受け入れる老夫婦。こういう子供たちの心を汲んでやれる大人がいることも重要だ。ただし全員がそうだと気持ち悪いし、誰もそうじゃなかったら世知辛い。バランスが大事。

 

 無邪気な子供たちもやがて現実を知る。世の中すべては思い通りにならないし、正しい事が必ず行われるわけでもない。それを知るって事が大人になるって事なんだろうな。

 

原案

bookcites.hatenadiary.com

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

 

奇跡 (文春文庫)

奇跡 (文春文庫)

 

 

「奇跡」に関連する作品

オリジナル映画

bookcites.hatenadiary.com

広告を非表示にする