BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「死神の浮力」 2013

死神の浮力 (文春文庫)

★★★★☆

 

あらすじ 

 娘を殺された夫婦が、犯人への復讐を企てる。「死神の精度」の続編。

 

感想

 死神がいる時点で主人公がほぼ死ぬということが分かっていて、それでいて死ぬ日が決まっているので、それまでは死なないということも分かっている、という仕組みが面白い。

 

 そして調査のために近くにいて、主人公たちの行動に影響を与えるが、その結果にはたいして興味が無い死神の存在が、とぼけた空気を作り出している。

 

 

 世の中には絶対に気持ちを共有できない人がいて、その他の人たちを脅かしている。そんな人間にどう対処すればいいのか、危害を加えられた時はどうするべきか、色々考えさせられる。そしてそれを暗く重い雰囲気ではなく、軽やかに描いているのが著者のすごい所。一気に読んでしまった。

 

 主人公たちに思い通りの復讐を果たさせて欲しかったが、そうはさせないところも著者らしい。

 

著者

bookcites.hatenadiary.com

  

死神の浮力 (文春文庫)

死神の浮力 (文春文庫)

 

  

 

登場する作品

bookcites.hatenadiary.com

Sherry

 

 

登場する人物

パスカル 

 

 

関連する作品

前作 

死神の精度 (文春文庫)

死神の精度 (文春文庫)

 

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com