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「春琴抄」 1933

春琴抄 (角川文庫)

★★★★☆

 

あらすじ

 盲目の三味線の女師匠に仕える弟子の男。

 

感想

 プライドの高い女。元々の性格や育った環境にその原因はあるのだろうが、一番の原因は男だろう。もともと気位が高くても、人生が進むにつれて人は性格が丸くなっていくものだが、男がそれをさせなかった。彼女が高い所から一段降りようとすると男も一段降り、そして元の関係に戻そうとする。ある意味、女は気の毒な立場に置かれたのかもしれない。

 

 二人の師弟関係については細かく語っておきながら、男女関係についてはその事実を述べるに留めることで、語られなかった部分についての想像力がかき立てられてしまう。

 

 

 さらっと書かれているが、女の人生に2度も他人の悪意が襲い掛かっているのが地味に人間の怖さを感じさせる。

 

著者

谷崎潤一郎

  

春琴抄 - Wikipedia

 

 

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