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BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「晩春」 1949

晩春

★★★★★

 

 年頃を過ぎても嫁に行かない一人娘を気にかける父親

 

 原節子がいつもニコニコ、というよりニヤニヤしているだけに、怒るとめちゃくちゃ怖く見える。ただ怒っているだけではなくて、それ以上の尋常じゃない何かがあるような。凄みがある。

 

 この時代の男は、二十五ぐらいでおじさんになっているイメージがあるけど、逆に女は少女のまま。それだけ、女を閉じ込め、世間知らずにさせておいたってことなのかもしれない。そんないい歳した娘に、自分の再婚の話を汚らわしいとか思われるのも辛いな。

 

 父親にそんな汚らわしい事をさせないためにも、嫁に行かず父親の世話を続けようと考える娘と、寂しくなるが娘のためには嫁に行かせなければならないと考える父親。本当はこのままの暮らしを続けたい父娘の思いは一緒なのに、娘が嫁いで離ればなれになるのが正解という所に、この父娘の話の悲哀がある。

 

 登場する鎌倉や京都の風景、昔ながらの日本家屋を眺めながら、日本は美しい良い所だなとしみじみとしてしまった。育てた娘を嫁に出す虚しさを父親が友人に語るシーンで挿入される、竜安寺の庭園の映像だけでなぜだか泣きそうになってしまった。

 

 父と娘の複雑な心情を淡々と描きながらも、それだけじゃなく、ちゃんと笑いも織り交ぜられていて凄いな、と。

 

監督/脚本

bookcites.hatenadiary.com

 

出演

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原節子月丘夢路杉村春子

 

晩春

晩春

 

晩春 (映画) - Wikipedia

 

 

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