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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード」 2012

文庫 ★4

小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

★★★★☆

 

  人気のウェブフレームワークRuby on Rails」の開発元であるBasecampの創業者と開発者によるビジネス書。

 

Basecamp: About our company

 

 なかなか刺激的な内容。一般的に常識とされていることに疑問を投げかけている。外部からの資金調達や、コストをかけてのPR戦略、それらは本当に必要か?と。そういった常識に、無駄な時間と労力をかけることや、いつの間にかどこにでもあるような普通の会社になってしまうことに徹底的に逆らおうとしている。

 

 大企業の中で働く人にとっては役に立たないだろうな、と。ここに書いてある内容を実行しようとしても、きっと出来ない。逆に小さな会社やこれから会社を興そうと考えている人にとっては、ものすごく参考になる。すべて真似する必要はないけど、こういうやり方を頭の中に入れて置くことは、きっと役に立つ。身軽に動けない大企業と競争するためには必要なことだ。

 

 面白かったのが、ワーカホリックの人への見方。

 

彼らは好きで働きすぎているので、効率的な方法を探さない。ヒーロー感覚を楽しんでいるのだ。たくさん働くと興奮するというだけで問題を作り出す(本人も気づいていないことが多い)。

p30

 

 昨今の過労死の問題は勿論、使用者に問題があるのだけど、社員の中には上記のような人間が一定数いて、そんな使用者を助けている側面がある。そして、定時に帰る人間に対して、陰口を叩いたりして圧力をかけ、帰りにくい雰囲気を作る。

 

 労働基準署に目を付けられて、会社は早く帰れ、と社員を急き立てているのに、それでもこっそり休日出勤したり、隠れてサービス残業しているのがバレて、社員が会社に怒られているという訳のわからない光景を目にしたことがある。具体的な解決策を示さない会社も悪いが、何も考えず無私で働く自分に酔いしれている社員も相当たちが悪い。

 

 そういう人達をのさばらせないためにも、仕事以外に生きがいがある人を採用するように勧めている。

 

何か家でやらなければならないことがあればあるほど、人は会社で仕事をする。人がオフィスで仕事を終わらせるのは、他にいなくてはならない場所があるからだ。必要があれば人は効率のいい方法を見つける。子供を迎えに行かなくてはならない、聖歌隊の練習がある、だから時間を賢く使う、というように。

 

p245

 

 一つ一つ内容がコンパクトにまとめられているので、時折パラパラとめくって眺めてみるといいかもしれない。小さな会社の経営者や、これから会社を作ろうとする人には。

 

著者 ジェイソン・フリード/デイヴィッド・ハイネマイヤー・ハンソン

 

小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

小さなチーム、大きな仕事――働き方の新スタンダード (ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

  • 作者: ジェイソンフリード,デイヴィッドハイネマイヤーハンソン,黒沢健二,松永肇一,美谷広海,祐佳ヤング
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2016/12/08
  • メディア: 文庫
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