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「東京暮色」 1957

東京暮色

★★★☆☆

 

 夫との折り合いが悪く実家に戻った上の娘といかがわしい連中と付き合う下の娘、二人の娘と暮らす父親。

 

 かなり重く暗い話。そのせいかあまりテンポも良くなく、それがさらに重苦しさを増幅している。

 

 幼いころに母親と生き別れ母親不在のまま育った娘たちと、そのことを気にする父親。そこに生き別れた母親が登場するわけだが、突然現れたこの母親に対するそれぞれのリアクションが不思議。父親はほぼノーリアクションに近い。娘たちは喜ぶわけでも怒るわけでもなく。だからといって関係のない他人とみなしているのかというとそういうわけでもなく、会えば「お母さん」と呼ぶ。すごい奇妙に思えてしまうのだが、戦争の傷跡がまだ残る当時は色々と複雑な事情のある人間が多かっただろうから、これが普通なのだろうか。

 

 母親の過去の行いを知り思い悩む妹や、自らの育った境遇を思い返しながら我が子の未来を考える姉、そして、我が子に会いたいが自らは会いに行けない母親。女たちの様々な複雑な感情は伝わってくる。特に離れ離れになった我が子が元気に育っていると思っていたのに、死んでいたと知ったときの母親の気持を考えると切なくなる。

 

 その一方で父親の別れた妻に対する気持ちは全然伝わってこない。過ぎたことには何も語らず、ただ黙っているのが男だ、っていうことなのか。

 

監督/脚本

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出演 原節子有馬稲子 

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山田五十鈴高橋貞二杉村春子山村聰藤原釜足中村伸郎浦辺粂子

 

東京暮色

東京暮色

 

東京暮色 - Wikipedia

 

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元ネタ 

 

 

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