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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「叫び声」 1963

叫び声 (講談社文芸文庫)

★★★☆☆

 

あらすじ

 同年代の仲間二人とともに、若いアメリカ人の家で共同生活を始めた若者。

 

感想

 居るべき場所にいないような、どこか居心地の悪い不安をそれぞれが世間に対して感じながら日々を過ごしている。彼らが共に暮らすことでそれぞれが抱える不安を紛らわすことは出来たが、それぞれの不安を共有することにもなった。

 

 そしていつの間にかどれが自分の不安でどれが仲間の不安なのか曖昧になり分からなくなってしまう。そして、どこに行ってもその不安が解消されることはなく、逃れることは出来ない。

 

 

 一人称で始まり、途中で急に三人称になって、また一人称に戻るのが、不思議な感じで面白かった。

 

著者

大江健三郎

 

叫び声 - Wikipedia

 

 

登場する作品

ダフニスとクロエー (岩波文庫 赤 112-1)

シューマン: ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 - 第1楽章

 

 

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