BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「シブすぎ技術に男泣き!」 2010

★★★☆☆ 日本のものづくりを支える技術者たちにスポットを当てたコミックエッセイ。 あまりこういう技術者たちの実態を知る機会はないので、なかなか興味深い。時折出てくる回路図は全然理解できないんだけど。 確かにあちこちの小さな町工場に、すごい技術を…

「スイッチ! ― 「変われない」を変える方法」 2010

★★★★☆ 内容 なかなか変われない個人や組織を変えられるようにするためのフレームワーク。 感想 この本のオリジナルではないが、まず本書の中で使われている「象」と「象使い」の比喩が分かりやすい。 私たちの感情は「象」であり、理性は「象使い」だと述べ…

「スリー・キングス」 1999

★★★★☆ あらすじ 湾岸戦争の終結直後、米軍の兵士が投降したイラク兵から謎の地図を入手する。 感想 勝利の高揚感の中、アメリカ万歳的な陽気な雰囲気で始まり、そのままちょっとしたアドベンチャー感覚の金塊探しがスタートする。しかし、次第に能天気さは影…

「翼」 2011

★★★★☆ あらすじ 大事な契約を前に体調を崩した女は、訪れた病院で疎遠になっていた友人の夫と再開する。 感想 仕事をそつなくこなし、社内の揉め事にも感情的になり過ぎずに大人の対応をし、旧友との会話でも、反芻してその状況や背後にあるものを読み取ろう…

「サンセット大通り」 1950

★★★☆☆ あらすじ 金に困った売れない脚本家が、今は世間に忘れられたかつてのスター女優と出会う。 感想 忘れ去られた大女優と言っても、まだ50歳で結構若い。無声映画からトーキーへの切り替わりで消えていった女優ということなのだろうか。しかしいつの時代…

「「やさしさ」という技術」 2015

★★★☆☆ 内容 「やさしさ」という技術を身につけることによる効用を説く。 感想 うーん、あまりピンとこなかった。人に優しくしなさい、とはよく言われることで、みんな多かれ少なかれそうあるべきだと思っていることで。優しくすることで回り回って自分にも返…

「小さなチーム、大きな仕事 働き方の新スタンダード」 2012

★★★★☆ 内容 人気のウェブフレームワーク「Ruby on Rails」の開発元であるBasecampの創業者と開発者によるビジネス書。 Basecamp: About our company 感想 なかなか刺激的な内容。一般的に常識とされていることに疑問を投げかけている。外部からの資金調達や…

「究極の顧客サービス「ザッポス体験」: 顧客も社員も幸せにする5つの法則」 2012

★★★☆☆ 内容 アメリカで究極の顧客サービスを提供する「ザッポス」の手法を導入するための手引。 感想 良い顧客サービスを行うためには、良い社員が必要で、良い社員を集めるためには、良いサービスを社員にする必要がある。生き生きと楽しく仕事ができれば、…

「光秀の定理」 2013

★★★★☆ あらすじ まだ無名時代の明智光秀と、ひょんなことから交流するようになった破戒僧と武芸者。 感想 歴史小説に数学を持ち込んでいて面白い。そのうちの一つ、4つのお椀の問題は、以前何かで読んでなんとなく知っていたが、信長とやり取りしながら、そ…

「ソナチネ」 1993

★★★★☆ あらすじ 組織で疎まれていた組長が、組員たちとともに沖縄の抗争の応援に駆り出される。 感想 久しぶりに見たら、大杉漣や寺島進といったパイプレーヤーたちが若い。もう25年も前の作品だから当然か。 無邪気に花火をやったり海辺で戯れたりと、ヤク…

「若い読者のための第三のチンパンジー: 人間という動物の進化と未来」 2015

★★★★☆ 内容 チンパンジーとたった1.6%しか遺伝子が違わない人間は、他の動物とはどのような違いがあり、またどのような共通点があるのか、考察する。 感想 人類の起源から進化の歴史を紐解きながら展開される様々な話題がとても面白い。人類が今と同様の脳…

「影武者」 1980

★★★☆☆ あらすじ 武田信玄の死を秘すため、影武者が置かれる。 www.youtube.com カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作。 感想 エンターテイメント要素は薄いが、合戦の映像は迫力がある。一人ひとりの戦いというよりは集団のぶつかり合いだ。鎧で馬に乗り、…

「江利子と絶対 本谷有希子文学大全集」 2003

★★★☆☆ 内容 表題作のひこもりの妹を引き取った姉の話を含む、三作品が収録されている。 感想 目次もあまり見ないで読み始めたので、短編が2作品続いた後に、結構長めの長編というか中編に、あれ、なかなか終わらないなと戸惑ってしまった。どうでもいい話だ…

「0ベース思考 どんな難問もシンプルに解決できる」 2014

★★★★☆ 感想 普通じゃない考え方が出て来る思考法が紹介されている。その基本は常識や思い込みを取り払って考えること。まるで子供のように。このような考え方を身につけることで硬直化している問題にも一石を投じることができるし、思わぬ解決法が導き出せる…

「首折り男のための協奏曲」 2014

★★★☆☆ 内容 各所で発表された短編をまとめた短編集。 感想 ただの短編集ではなく、それぞれの短編が互いにつながっているような、つながっていないような感じに仕上げてくれているのが伊坂幸太郎らしい。この内の幾つかは、既に読んだことがあったが、他の短…