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「十二人の死にたい子どもたち」 2019

十二人の死にたい子どもたち

★★☆☆☆

 

あらすじ

 ネットでの呼びかけに応じ、集団自殺するために閉鎖中の病院に集まった12人の若者たちは、そこにすでに一体の死体があることに気付き、戸惑う。

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 新田真剣佑、北村匠海、杉咲花、橋本環奈ら出演。冲方丁原作、堤幸彦監督。118分。

 

感想

 集団自殺のために集まった12人の若者の物語だ。会場にひとりずつ現れてどんなキャラかを簡単に紹介しつつ、伏線も見せていく冒頭の展開は物語の導入としてよく出来ていた。スッとこの世界観に入っていける。

 

 約束の時間に全員が集まったところで、すでに男が一人死んでおり、彼を加えると予定の12人ではなく、総員で13人になることが判明する。メンバーは困惑し、今後どうするかを話し合うことになる。みんな死にたいわけだから、そんなの気にせず当初の予定通りに粛々と実行すればいいのでは?と思ってしまったが、彼を殺した、または彼に殺されたと勘違いされたくないとか、自分の死は自殺扱いでないと困るとか、それぞれに事情があることも分かってくる。

 

 

 ここからは、この不可解な謎を皆で解明する展開となる。「十二人の怒れる男」みたいな密室の会話劇になるのかと思ったが、普通に病院内をあちこち移動しながら行われ、閉塞感がなかったのは良かった。

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 12人もいるので名前もなかなか覚えられず、やってきた順番の謎の話をされてもよく理解できなかったところもあるが、それでも真相は何なのかと気になる展開だ。しばらくは興味を持って見ていたが、次第に詳細が明らかになるにつれ、真相は思っていたほど大したことはなさそうだと分かってくる。徐々に停滞感が生まれ、飽きてきた。

 

 彼らの集団自殺を利用して何か悪いことを企む組織がいるとか、12人の中に別の目的で潜入している人物がいるとか、そんなことを期待していたのだが、真相はそういう類のものではなかった。面白そうなので詳しく話を聞いてみたら、思ってたほど面白くなかった、みたいながっかり感がある。色々と事情があるのは分かるけど、もういいからサクッと本来の目的を果たそうよと思ってしまった。

 

 真相が明らかになった後は、十二人の死にたい子どもたちによる「死んではいけない」説教大会となる。あるいは「生きるべき」弁論大会というべきか。ティーンムービーで若手人気俳優たちがずっと死にたい死にたいと言っているのは、確かに倫理的によくない感じはするので、この流れは仕方がないのかもしれないが、ラスト30分くらいがずっと説教なのはさすがにしんどかった。

 

 事件の真相を探る中で、登場人物たちは自分の死にたい理由を明らかにしていく。これは本来の目的のためにはよくないが、物語的には巧い演出だった。出来ればそこで、死ぬことはないかもとそれぞれが思うくらいまでに持っていって欲しかった。ラストではそれでも死にたい最後のひとりを、皆で短時間で説得する程度のあっさりしたもので良かった。

 

 でもこれくらいクドく「死ぬな」と言わないと、伝わらない人もいるから仕方がないのかもしれない。役者陣の演技は良かった。

 

スタッフ/キャスト

監督 堤幸彦

 

脚本 倉持裕

 

原作 十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)

 

出演 杉咲花/新田真剣佑/北村匠海/高杉真宙/黒島結菜/橋本環奈/吉川愛/萩原利久/渕野右登/坂東龍汰/古川琴音/竹内愛紗

 

十二人の死にたい子どもたち - Wikipedia

 

 

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