BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「西の魔女が死んだ」 1994

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

 

感想

 この「西の魔女」の暮らし方にはかなり憧れる。太陽の光で目覚め、自分で育てた野菜を食べ、暗くなれば眠る。そんな生活。

 

 とはいえなかなかそんな生活は出来ない。まずは家が自分のものである必要があるし、野菜を育てる土地も手に入れなければならない。それに水道代や電気代を支払う現金も持っていないといけない。そう考えるとある程度資産を持った人でないと出来ない事になる。だからきっと若い人がそれをするとすぐ駄目になりそうだ。

 

 

 それに何でも自分でやらなければならない。自分で食べるものを確保していかなければならないし、生活全般の問題はすべて自分で解決しなければならない。意志の強さも必要だ。そう考えるとますます無理なような気がしてきた。

 

 きっと子供なんかには全然無理で、そんなおとぎ話のような生活ではなく、現代社会を生きていかなければならないのだろう。だけど、そんな生活を出来る意志の強さを持った人が世の中に存在するのを知っておくのはきっといいことで、現代社会の中で生き抜く知恵にはきっとなる。

 

 最後に残した「西の魔女」の言葉が粋で、爽やかな気分になれる。そんな時にそんな言葉を残せる人こそ、きっと自給自足で生活できる強い人なのだろう。

 

著者

梨木香歩

  

西の魔女が死んだ - Wikipedia

 

 

関連する作品

 映画化作品

bookcites.hatenadiary.com

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com