内容
「ピーター・ラビット」の原作者、ビアトリクス・ポターの伝記映画。
感想
結婚が女の唯一の目標と考えられていた封建的な時代。そんな風潮に素直になじむことが出来ない人には相当生きにくいことだろう。絵本を描いて自立して生きていこうとするレニー・ゼルヴィガー演じる主人公に立ちはだかるのが、同性の母親というのも皮肉なところ。
社会問題に立ち上がった人の足を引っ張るのは大抵同じ立場の人間だ。女性の社会進出の足を引っ張るのは母性がどうだとかいう主婦達だし、労働環境問題の解決を阻むのは進んでサービス残業をしてしまう同僚達だ。
それから、ヨーロッパの貴族の意識というのも厄介だ。働いている人間を下に見るあの感じ。彼らの暇つぶしが多くの文化を生んだのは事実だが、スポーツのアマチュアリズムとか変な精神もついて来て面倒くさいことになる。俺はお前らとは違うのだ、という優越感を持ちたいという、ただそれだけのことだと感じるのだが。
そんな状況の中で自らの意志を通す主人公。もともと泣き顔の彼女が泣いたり笑ったり怒ったりすると、なんだかとても頑張っているように見えて応援したくなってしまう。
スタッフ/キャスト
監督 クリス・ヌーナン
製作総指揮/出演 レニー・ゼルヴィガー
出演
登場する人物
ビアトリクス・ポター