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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「窓の魚」 2008

窓の魚 (新潮文庫)

★★★☆☆

 

あらすじ

 温泉旅行に出かけた二組のカップル。

 

感想

 傍から見ると普通の人々でも、それぞれの心の中には様々な想いが横たわっている。どこかで聞いた「人と人の関係は勘違いで成り立っている」という言葉が思い出された。

 

 つぶやくように吐き出した言葉が相手に届いたり、届いていなかったり。それでも相手はそれを自分なりに解釈してそれに応えたり、応えなかったり。それくらいの曖昧さで互いの関係は築かれている。そして、それを見守る人たちもそれぞれに解釈している。

 

 

 我々が互いに大きな争いも拒絶もなく、共に暮らしているのは何とも奇跡のようにさえ思えてしまう。逆に言えば日常起こる些細な争いも実はただの勘違いや小さな誤解が積み重なっただけの事なのかもしれない。

 

 西加奈子の静かな小説。

 

著者

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窓の魚 (新潮文庫)

窓の魚 (新潮文庫)

 

 

 

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