★★★☆☆
あらすじ
東海道中膝栗毛の弥次さん喜多さん、そして足抜けした花魁を加えた3人の珍道中。
感想
モノクロでやっても違和感の無い映画。いい意味で。安定感があるというか、安心して観ていられる。
まずは小泉今日子がいい。肝の据わったいい女を好演している。愛嬌もあるし。「ルパン三世」の峰不二子のように、悪いことをしても憎めない。この人はずっとこのままなのだろう。いい歳の取りかたをしている。中村勘三郎も、いかにも下町の江戸っ子といった風情で違和感が無く、映画に良く馴染んでいる。
色々なエピソードが散りばめられていてなかなか面白かったのだが、話の終わり方が中途半端な印象を受ける。股旅ものというのか、ロードムービーというのか、その要素があるわけだから、旅の途中でエンディングを迎えてしまうとなんだかすっきりしない。せめて旅の終点まで行って欲しかった。もしかしたら続編を作る気でいたのかもしれない。それとも、落語を基にしているみたいだから、江戸や大阪から離れすぎるとその先のエピソードがあまり無かったのかもしれないが。
スタッフ/キャスト
監督 平山秀幸
出演 十八代目中村勘三郎
ラサール石井/藤山直美/吉川晃司/鈴木蘭々/笑福亭松之助/淡路恵子/間寛平/南方英二/松重豊/山本浩司/星野亜希/笹野高史/麿赤児/ベンガル/六平直政/諏訪太朗/螢雪次朗/佐藤正宏/中村靖日/三浦誠己
音楽 安川午朗