★★★☆☆
あらすじ
出所したばかりの男がレストランで働き始め、ウェイターに恋をする。
感想
どこにでもあるような下町のレストランが舞台だ。そこで働く従業員はとても自由に働いているように見える。仕事中なのにずっと彼女に電話をかけ続ける者、鼻歌を歌いながら料理をする者、態度の悪い客に仕返しをするウェイター。みんな自由だ。
日本でこんな風に働いているレストランなんてなかなか見ないが、この違いは何なのだろう。マニュアル通りの対応をして何も考えないようにしているのか、どうするかは自分で決めようとしているのかの違いだろうか。それに対して、客は客でむかつくことがあったらすぐに口に出す。ある意味しんどいが、自由な感じがしていい。
アル・パチーノ演じる主人公は、必死にウェイトレスにアタックするのだが、しつこくアプローチが出来るポジティブさはすごい。とにかく自分の願望を伝えようとする。それに対するウェイトレスを演じるミシェル・ファイファーの、過去に何かあったことを伺わせるような疲れ果てた表情が印象的だ。
きっと恋愛映画に見せかけて、レストランで働く人たちを描こうとした映画なのだろう。店主の「働かせている」じゃなくて「働いてもらっている」という表現は好きだったが、従業員たちが断片的にしか描かれていなくて、それは失敗してしまっているように感じた。
スタッフ/キャスト
監督/製作 ゲイリー・マーシャル
原作 Frankie and Johnny in the Clair De Lune
出演
ミシェル・ファイファー/ヘクター・エリゾンド/ネイサン・レイン/ケイト・ネリガン/グレン・プラマー
音楽 マーヴィン・ハムリッシュ