★★★☆☆
あらすじ
かつての人気コメディアンが、自殺未遂をした若い女性と共に暮らし始める。
感想
チャップリンは無声映画しか出ていないイメージだったが、こういうトーキー映画も作っていたとは知らなかった。しかも彼の代名詞でもある、いわゆる「小さな放浪者」の格好でもなく素の姿で。
喜劇役者として成功をおさめたチャップリンの願望が詰まっていると感じられる映画だ。歳をとっても若い女性に励まされたり励ましたりしたい。だが恋愛関係は、彼女の事を思えば潔く身を引きたい。芸人として落ちぶれてしまうかもしれない不安。落ちぶれてしまっても芸人として生きていきたい。死ぬ時も芸人として死にたい。そんな彼の当時の心境が詰まっているかのようだ。
こういうのをさらけ出しながら、それをちゃんと映画にしてしまうのが凄い。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作/出演/音楽 チャールズ・チャップリン
出演 クレア・ブルーム/バスター・キートン/シドニー・チャップリン/ナイジェル・ブルース/ノーマン・ロイド/マージョリー・ベネット/ジェラルディン・チャップリン/ウィーラー・ドライデン/ロイヤル・アンダーウッド
撮影 カール・ストラス