★★★★☆
あらすじ
身体麻痺の障害を持つ富豪を介護する職の採用面接に、求職実績にして失業保険をもらおうとしただけの黒人男性がやって来る。事実を基にした作品。
感想
黒人と白人、金持ちと貧乏、健常者と身障者など様々な対比があり、あまり交わることのなかったそれらが交わることで面白いドラマが生まれている。だが何よりも介護人である黒人男性のキャラクターが魅力的なのが大きい。相手が金持ちでも、身障者でも特別扱いではなく、自分らしく接しようとする。身障者対応の車に乗せるのは、馬を扱っているみたいで嫌だと拒否するのが印象的だった。
障害を抱えた最初の頃は、本人にとってもそれが特別なことであったかもしれないが、時間が経てばそれは普通のことになり、いちいちそれについて気を使われたり、同情されたりするのはうんざりすることなのだろう。だが、初めてその人と接する人は、なかなか普通には接することができず、勝手に気を使ったり、同情したりしてしまう。全然悪気はなく、良心的な気持ちでなのだが。
次第に絆を深めていく二人の掛け合いが面白かった。ただ物語的にあの卵の扱いが雑だったような気がする。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 エリック・トレダノ/オリヴィエ・ナカシュ
出演 フランソワ・クリュゼ/オマール・シー/アンヌ・ル・ニ/オドレイ・フルーロ
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