★★★★☆
あらすじ
アメリカ北部で自由黒人として家族とともに暮らしていた男が、拉致され奴隷として南部のプランテーションに売られてしまう。アカデミー作品賞受賞。
感想
かつてのアメリカの黒人奴隷の実態を生々しく描いている。親子で引き離されたり、理不尽にムチで打たれたり。時には主人の余興のために楽しくもないのに踊らされたり。でも、こういったあまり直視したくない自らの過去の歴史を、映画にできるアメリカは大したものだと思う。実際、映画化にあたっては困難があったようだが。
単純に奴隷として生きるだけでも辛いのに、それまで自由に暮らしていた身の上から突如、奴隷として生きることになるなんて、その落差には絶望しかない。
なんとか家族の元へ戻ろうとする主人公。白人たちは家畜同様に奴隷を扱う者、慈悲深く扱う者、接し方は様々で、人によっては助けてくれそうな気がしないでもない。だが、彼らも他人の目を気にしている。彼らの中でのルールを破り、非難の的にされることを恐れている。
主人公は運良く家族のもとに戻ることができたが、当時同様に拉致され売られた人間の殆どは、奴隷として死んでいったのかと思うとゾッとする。
スタッフ/キャスト
監督/製作 スティーヴ・マックイーン
脚本/製作総指揮 ジョン・リドリー
製作 デデ・ガードナー/ジェレミー・クレイナー/ビル・ポーラッド/アーノン・ミルチャン/アンソニー・カタガス
製作/出演
出演 キウェテル・イジョフォー/マイケル・ファスベンダー/ベネディクト・カンバーバッチ/ポール・ダノ/ポール・ジアマッティ/ルピタ・ニョンゴ/サラ・ポールソン/アルフレ・ウッダード/クヮヴェンジャネ・ウォレス/マイケル・K・ウィリアムズ/ギャレット・ディラハント/スクート・マクネイリー/ルース・ネッガ/クリス・チョーク/タラン・キラム
音楽 ハンス・ジマー