★★☆☆☆
あらすじ
豪邸に住む一家が、強盗に襲われる。
感想
強盗の一味が現れて、ニコラス・ケイジ演じる夫に金庫を開けるように脅すのは理解できる。だが夫が頑なにそれを拒むのが理解できなかった。
普通ならさっさと金目のモノを渡して、さっさと帰ってもらったほうがいいはずだ。妻を殺すと脅されても頑なに拒否するので、金庫の中身は妻に見られたくないエロ本でも隠しているのかと思ってしまった。後で中身は明らかになったが、それならなおさらさっさと開ければよかったのに、と思ってしまった。
犯人たちの態度も煮え切らない。金庫を開けさせるには色々とやりようがあるはずなのに、ずっとグズグズしている。ちゃんとやる気あるの?目的理解してる?と説教したくなる。全然進展がない。
普通の映画なら、ここしかないというタイミングを見つけて主人公たちの反撃が始まるはずなのだが、この映画では小さな反抗をしてはすぐに鎮圧される、を繰り返すだけ。最初はいなかった娘が現れた時も大したことが起きずに、元の均衡状態に戻ってしまう。
夫婦を演じているのがニコラス・ケイジとニコール・キッドマンという二人だけに、何かやってくれそうな期待を勝手に持ってしまうのだが、大した見せ場もなく、ことごとく裏切られてイライラが溜まる。ただニコール・キッドマン演じる妻がなぜか時々、犯人たちに田舎のヤンキーみたいに理由もなく強気の態度を取る時があって、それがちょっと面白かった。
ラストは主人公たちの活躍というよりは犯人たちの自滅で終わる。全然カタルシスは得られず、ストレスだけが残る。しかも美談に仕立てようとして、良い意味でのニコラス・ケイジの気持ち悪さが、ただただ気持ち悪い感じになってしまっていた。
スタッフ/キャスト
監督 ジョエル・シュマッカー
製作 アーウィン・ウィンクラー/デヴィッド・ウィンクラー/レネ・ベッソン
製作総指揮 アヴィ・ラーナー/ダニー・ディムボート/トレヴァー・ショート/ボアズ・デヴィッドソン/ジョン・トンプソン
出演 ニコラス・ケイジ/ニコール・キッドマン/リアナ・リベラト/ベン・メンデルソーン/キャム・ギガンデット/ジョーダナ・スパイロ/ダッシュ・ミホク
撮影 アンジェイ・バートコウィアク
ブレイクアウト (2011年の映画) - Wikipedia