★★★☆☆
あらすじ
深夜だけ営業する食堂の主人と、そこにやってくる客たちの人間模様。人気ドラマの映画化。
感想
ドラマは1、2話を見た程度。映画も含めて個人的には善人しか出てこない世界に欺瞞を感じてしまって、あまり好きになれない。おとぎ話的に楽しめることが出来ればいいのだが、その裏で渦巻いている様々な感情はどうなっているのだ、と思ってしまう。ただ黙々と料理するシーンは好きだ。
映画内でサブタイトルが3つつけられていて、ドラマの3話分といったような構成となっている。最初の高岡早紀がメインとなる「ナポリタン」回は、正直わけがわからなかった。若い男と付き合い出した年増の女が、若い男のためを思って敢えて悪い女を演じ、男と別れた、という話だと思うが、分かりづらすぎる。もっと分かりやすくするべきだった。これが引っかかってしまって、続く話にも身が入らなかった。
その次は、住む家もお金もなくした若い女の話。ここで多部未華子演じる女が銭湯に入るシーンがあるのだが、あまり女の銭湯シーンというのは見ないな、と新鮮な気分。男の銭湯シーンはよくある気がするのだが。サラッと描こうとしても、色々見えないようにしながら不自然じゃないようなカットを考えるのは、男の場合よりも面倒くさそうだ。それから、彼女が突然、方言で喋りだす設定はわざとらし過ぎた。
最後は誰かが置き忘れていった遺骨についての物語。一度警察に届けた後で、拾い主がやっぱり返して欲しいと言ったら返してもらえるものなのか?どういう扱いなのか、気になった。
どれも悪い話ではなかったが、やっぱりなんか苦手だ。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 松岡錠司
出演 小林薫/高岡早紀/柄本時生/多部未華子/余貴美子/筒井道隆/菊池亜希子/田中裕子/オダギリジョー/不破万作/松重豊/光石研/安藤玉恵/須藤理彩/山中崇/谷村美月/渋川清彦/向井理/森下能幸
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