★★★★☆
あらすじ
大きな仕事を翌日に控えた現場監督の男は、夜の高速道路をロンドンへと車を走らせる。
感想
登場するのは車を運転する主演のトム・ハーディーだけ。全編が車の中のシーンで、様々な人物と電話で会話することで物語は進んでいくという異色の映画。
映画としては1時間半未満で短い上映時間。それでもこの内容だと持たないのではと心配してしまうが、そんなことは全く無かった。まずは何が起きているのかよく分からない状態で車は走り出す。ただ主人公の様子から何か悲壮感めいたものは伝わってくる。
そして車内で各所に電話をかけ始め、断片的に状況が飲み込めていく。厳しい状況にありながらも、誠実に全てに対応しようとしている男の姿が浮かび上がってくる。演じるトム・ハーディの表情や仕草が、冷静に振る舞いつつも揺れる心の内をうまく表現している。ときおり、まだ何も知らされていない無邪気な子供の声を聞かせるのもうまい演出だ。
彼が望んだとおりにスムーズに物事は上手くはいかなかったが、それでも彼なら悲観することはないはず、きっと今後何とか解決していくだろう、と思わせてくれる結末。ただ、赤ちゃんの産声を聞いたらオールオッケーでしょ、みたいなのはちょっとずるい気もするが。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 スティーヴン・ナイト
出演 トム・ハーディ/オリヴィア・コールマン(声)/ルース・ウィルソン(声)/アンドリュー・スコット(声)/ベン・ダニエルズ(声)/トム・ホランド(声)
オン・ザ・ハイウェイ その夜、86分 - Wikipedia
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