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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ケープタウン」 2013

ケープタウン(字幕版)

★★★★☆

 

あらすじ

 元ラグビー選手の娘が殺され、捜査を始める警部たち。

 

感想

 大豪邸に住む人間がいるかと思えば、バラックのような集落に住む人間もいる。ホームレスの子どもたちは土管の中で夜露をしのぎ、誰も彼らの事を気にしない。南アフリカは色々と闇の深さを感じる国である。そんな国だからか、事件を捜査する警部たちもそれぞれに闇を抱えている。

 

 しかし、背後に恐ろしい陰謀が潜んでいるとはいえ、捜査の犠牲が多すぎる。同僚は殺され、母親も殺され、別れた妻は殺されそうになり、その恋人は殺された。一つの事件の捜査でこんなに犠牲者が出るようでは、とても刑事なんかやっていられない。なんだかんだで日本はまだまだ治安がいいんだなとつくづく感じさせられる。

 

 

 かつてのアパルトヘイト下で人種差別主義者だった上司を持ち、対立していてはいつまで経っても共存できないと受け入れているフォレスト・ウィテカー演じる警部。確かに負の連鎖を止めるには、どこかで誰かが受け入れる必要がある。そう頭の中では分かっていてもなかなか出来ないことをしているのだから立派だ。

 

 徐々に事件の核心に迫っていく緊迫感のある展開。ラストはカタルシスを得られるような爽快な結末ではなく、しこりのようなものがずしりと残された重苦しい結末になってしまった。だけどそれも仕方がない。綺麗事だけでは済ませられないものが世の中にはある。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ジェローム・サル

 

出演 オーランド・ブルーム/フォレスト・ウィテカー

 

ケープタウン(字幕版)

ケープタウン(字幕版)

 

ケープタウン (2013年の映画) - Wikipedia

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