★★★☆☆
あらすじ
冷戦下、謎の任務を帯びた一行を乗せて出発した潜水艦。実際に起きた事件を基にした映画。
感想
潜水艦という密室の中で進行するベテラン艦長とKGBの主導権の握り合い。ただでさえ外部の敵が目視できない緊張感のある潜水艦なのに、中でもいざこざがあるというスリリングな展開。
絶対面白いはずなのに、なぜかイマイチなのは分かりにくいから。潜水艦内の争いも、艦外の様子もあまり伝わってこず、なんとなく登場人物たちの雰囲気で感じ取るしかない。もしかしたら潜水艦乗りの人たちにはビシバシ伝わっているのかもしれないが、そんなに潜水艦に乗ったことのある人はいないし。
これは実際の事件を基にしているから本当にそうだったのかもしれないが、艦長の悔いの残る過去の出来事や病気を持ち出してきたのも失敗だったのかもしれない。ただでさえ分かりにくいのに、余計な要素が更に加わってしまった。艦長は愛国心のある有能なベテランというキャラクターだけで良かった。
ラストも分かりにくい描き方をしていて素直に余韻に浸れず、タイミングをずらされて行き場を失った感情が宙に彷徨う感じになってしまった。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作総指揮 トッド・ロビンソン
出演 エド・ハリス/デイヴィッド・ドゥカヴニー/ウィリアム・フィクナー/ランス・ヘンリクセン/ジョナサン・シェック/ジェイソン・ベギー/ダグマーラ・ドミンスク/ショーン・パトリック・フラナリー/ジェイソン・グレイ=スタンフォード/ジョーダン・ブリッジス