★★★★☆
あらすじ
下関市と姉妹都市である韓国の釜山市が定期的に開催している陸上の交流大会に参加した女子高生グループ。そのうちの一人が、韓国人の男子選手と仲良くなり、一年後の再会を誓う。
感想
わずか数日会っただけで互いに好きになり、その後離れ離れになることは分かっているのに付き合い始めたことにしてしまう二人。若いな、と思ってしまった。離れ離れになってからは文通のみで気持ちを伝えあう。二人の純粋さが眩しい。
文通もそうだが、当時の流行歌を散りばめたり、ファッションや街の様子など映画の舞台となった昭和の雰囲気がよく出ている。当時のことなんてよく知らないはずなのに、なぜかノスタルジックな気分になってしまうのは不思議だ。
日韓の恋ということで、差別や偏見、戦争の記憶など、両国の人々の中にある複雑な感情も描かれているが、基本的には少女たちの恋愛や友情を描いた映画と言っていいだろう。家族のこと、将来のことなどに悩みながらも成長していく。
青春時代の思い出は儚いもので、そんな終わり方でも全然問題なかったが、ちゃんと最後にひと盛り上がりが用意されていた。あまり過剰に盛り上げると興ざめだが、さらっと描いて爽やかな気持ちにしてくれた。ちょっと男がカッコ良すぎる気もするが。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 佐々部清
出演 水谷妃里
桂亜沙美/三村恭代/山本譲二/福士誠治/田山涼成/イルカ/夏木マリ/高樹澪/谷川真理