★★★☆☆
内容
動物のあまり知られていない生態を紹介し、そこから人類の生き方を学ぶ。
感想
ペンギン・ライオン・パンダなどが、各動物ごとに漫画と文章で紹介される。すらすらと読めるが、一気に読もうとすると飽きてくるので、空き時間にパラパラと気軽な感じで読むのがいいのかもしれない。
動物の知られざる生態と、そこから人間が学べることを紹介している。中にはただのこじつけに思えるような内容も多いのだが、動物の生態を読んでいるだけで面白いので構わない。
中でもネコの話が面白かった。猫は人間を別の生物とは認識していなくて、せいぜいなぜかでかい、のろまな猫ぐらいにしか思っていないとか。つまり主従関係を感じていないということで、ちょっとショック。
それから犬は大型犬から小型犬まで様々な品種の犬がいるが、猫は品種によってサイズはそんなに変わらない。犬と違って猫は人間のために色々な仕事をしないので、猟犬などのように仕事に特化した品種改良が行われなかったというのが大きな理由のようだが、もう一つ、野生の本能が残っているので大型化すると危険、というのもあるそうだ。確かにあのサイズだからじゃれてきても可愛いが、トラやライオンのようなサイズだったら怖いだけだ。もし猫がドーベルマンくらいのサイズだったら、今のように人気ではなく、駆除の対象にすらなっていたのかもしれない。そう考えるとサイズ感は大事だ。
その他、ナマケモノの不思議な生態や、象は自分の長い鼻に最初は戸惑うといった興味深い話が次々と出てくる。動物の生態は様々で、中には人間には奇妙に思える生態もある。それでもどの動物も生存競争を勝ち抜いてきた動物ばかりだ。そう考えると、確かに自分の人生も、無理して型にはまった生き方をしなくてもいいんじゃないかと思えてきて、気分が軽くなる。
著者
麻生羽呂/篠原かをり
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