★★★★☆
あらすじ
養子縁組のためにプエルトリコを訪れた夫婦。手続きの完了を待つ間、受け入れた子供と共にこの地で過ごしていたが、突然子供が姿を消し、夫婦は事件に巻き込まれてしまう。
ライアン・フィリップ主演、ジョン・キューザックら出演。原題は「Reclaim」。96分。
感想
子供に恵まれない夫婦が幸せそうな表情で孤児を迎え入れる姿は、そんなことはないと思いながらも、どこか違和感を感じてしまうのは何故なのだろう。子供をモノ扱いしているように感じてしまうからだろうか。しかし夫婦と孤児、両者にとって良い事しかないし、社会にとっても良い事には違いない。
ついに念願の子供が家族に加わり、後は手続きを待ってアメリカの自宅に帰るだけとなった夫婦。だが手配された滞在先の隣には怪しげな集団がうろつき、エージェントとは連絡が取りづらく、不穏な気配も漂っている。そしてついに子供が失踪してしまう。
エージェントも姿を消し、夫婦は騙されていたことを知る。結局、本人たちはそんな気はなくても、人身売買のビジネスに巻き込まれていたことになる。そもそも身寄りのない子供とそれを養子にしたい夫婦を結びつけるのに何百万も必要なのがおかしい。それまでの養育費や組織の維持費に充てるという名目なのだろうか。比べては駄目だが、保護猫を引き取るときにはそんな費用はかからないのではないだろうか。
そんな子供のない夫婦の切実な思いを利用するあくどいビジネス。さらに、彼らは子供を夫婦と数日間過ごさせた後に回収するからさらに酷い。その間に夫婦は自分たちの子供と認識するようになるから、その後にいなくなってしまうと落ち込むに決まっている。その気にさせて追加でお金を取るという目的なのだろうが。
もしくは子供を回収しないで本当に養子にしてしまえば、高いお金は取るが両者とも満足で犯罪とすら認識されないかもしれないのに、とも思う。ただそうすると子供が調達できなくなるのだろう。だが各地の孤児院とかを回り、意地でも子供を見つけてくれば、それこそ社会の役に立つ。
本当ならばここで泣き寝入りして終了の事件だが、主人公夫婦は犯罪者同士の内輪争いに利用され、さらなる事件に巻き込まれていく。養子縁組・人身売買の問題点は脇において、ここからなかなかスリリングな展開が続く。純粋なアクション映画として楽しめた。
ただ色々と気になる点もある。特に監禁された夫婦のうち、夫だけが金を下ろすために街に連れ出された場面。そこで夫は隙を見て逃げ出すのだが、そんなことしたら監禁されてる妻が危険だろう。二人の連携のなさが危なかっしい。とはいえ、その間に妻は自力で脱出するので、意外と息は合っている。だがそれで脱出できるなら、なんで二人とも監禁されていた時にやらなかったの?となる。その無茶な行動が素人ぽくて、リアリティがあるといえるのかもしれないが。
最後は主人公夫婦をサポートしていた地元警官が何かやらかすのかとは思ったが、予想外の方向へ進んでいった。終わったと安心させておいてたたみかける展開は悪くない。アクション映画として楽しめた。
スタッフ/キャスト
監督 アラン・ホワイト
脚本 カーマイン・ガエータ/ルーク・デイヴィス
製作 ブライアン・エティング/ジョシュ・エティング/フレドリク・マルンベリ/ゲイリー・ハミルトン/シルヴィオ・ムラグリア/マイク・ガブラウィ/イアン・サザーランド/ロバート・ルケティック
出演 ライアン・フィリップ/ジャッキー・ウィーヴァー/ラシェル・ルフェーブル/ジョン・キューザック/ルイス・ガスマン
