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「ミッシング・デイ」 2014

ミッシング・デイ(字幕版) 

★★★★☆

 

あらすじ

  養子縁組のためにプエルトリコを訪れた夫婦。手続きの完了を待つ間、受け入れた子供と共にこの地で過ごしていたが、突然子供が姿を消し、夫婦は事件に巻き込まれてしまう。

 

感想

  子供に恵まれない夫婦が幸せそうな表情で孤児を迎え入れる姿は、そんなことはないと思いながらも、どこか違和感を感じてしまうのは何故なのだろう。子供をモノ扱いしているように感じてしまうからだろうか。だけど、夫婦と孤児、両者にとって良い事しかないし、社会にとっても良い事には違いない。

 

 ついに念願の子供が家族に加わり、後は手続きを待ってアメリカの自宅に帰るだけ、という夫婦。しかし、手配された滞在先の隣には怪しげな集団がうろつき、エージェントとは連絡が取りづらくと、不穏な気配も漂っていた。そしてついに子供が失踪してしまう。

 

 

 エージェントも姿を消し、夫婦は騙されていたことを知る。結局、本人たちはそんな気はなくても、人身売買のビジネスに巻き込まれていたことになる。そもそも身寄りのない子供とそれを養子にしたい夫婦を結びつけるのに何百万も必要というのがおかしい。それまでの養育費や組織の維持費に充てるという名目なのだろうか。比べては駄目だが、保護猫を引き取るときにはそんな費用はかからないのではないだろうか。

 

 そんな子供のない夫婦の切実な思いを利用するあくどいビジネス。さらに、彼らは子供を夫婦と数日間過ごさせた後に回収するからさらに酷い。その間に夫婦は自分たちの子供と認識するようになるから、その後にいなくなってしまうと落ち込むに決まっている。その気にさせて追加でお金を取るという目的なのだろうが。

 

 もしくは子供を回収しないで本当に養子にしてしまえば、高いお金は取るが両者とも満足で犯罪とすら認識されないかもしれないのに、とも思った。ただそうすると子供が調達できなくなるのか。でも、各地の孤児院とか回って、意地でも子供を見つけてくれば、それこそ社会の役に立つのに。

 

 本当ならばここで泣き寝入りで終了という事件だが、主人公夫婦は犯罪者同士の内輪争いに利用され、さらなる事件に巻き込まれていく。養子縁組・人身売買の問題点は横において、ここからなかなかスリリングな展開が続き、純粋なアクション映画として楽しめた。

 

 ただ色々と気になる点もある。特に監禁された夫婦のうち、夫だけが金を下ろすために街に連れ出された場面。そこで夫は隙を見て逃げ出すのだが、そんなことしたら監禁されてる妻が危険だろうと。二人の連携のなさが危なかっしい。とはいえ、その間に妻は自力で脱出するので、意外と息は合っている。でもそれで脱出できるなら、なんで二人とも監禁されていた時にやらなかったの?と。その無茶な行動が素人ぽくてリアリティがあるともいえるかもしれないが。

 

 最後は主人公夫婦をサポートしていた地元警官が何かやらかすのかとは思ったが、予想外の方向へ進んでいった。終わったと安心させておいてたたみかける展開は悪くない。アクション映画として楽しめた。

 

スタッフ/キャスト

監督 アラン・ホワイト

 

出演 ライアン・フィリップ/ジャッキー・ウィーヴァー/ラシェル・ルフェーブル/ジョン・キューザック/ルイス・ガスマン

 

ミッシング・デイ(字幕版)

ミッシング・デイ(字幕版)

  • ジョン・キューザック
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ミッシング・デイ - Wikipedia

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