BookCites

個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「ウォーリアー&ウルフ」 2009

ウォーリアー&ウルフ(字幕版)

★★☆☆☆

 

あらすじ

 中国北方の国境で警備の任務に就くことになった若者。最初は頼りなかったがやがて成長し指揮官となり、ある時、吹雪を避けて立ち寄った村で一人の女と出会う。 

 

感想

 セリフが少なく説明もないので全体的に静かで分かりづらい物語。そしてそれに拍車をかけるのが暗い映像。暗すぎてほとんど何が起きているのか良く分からない。このシーンは明るい場所だから大丈夫だと安心していても途中から暗くなってしまってイラっとする。おそらく画面を暗くして物事を敢えて曖昧にしてしまうことで 、ファンタジー的要素のある物語の説得力を高めようとしたのだろう。もっともスクリーンで見たらまた印象が違うのかもしれないが。

 

 当初は兵士なのに人も殺せず、脱走も試みる主人公だったが、隊長の後押しもあって立派な兵士へと変貌していく。しかし純粋な心を殺してしまったという思いはあり、どこか虚ろでもある。そんな彼が、ある時立ち寄った村で異民族の女と出会う。

 

 

 おそらく異民族側に軍に協力して宿泊場所を提供させたのだと思うのだが、なぜ女がその場所をどかなかったのかは良く分からない。それに気づいた主人公は女に仲間のもとへ行けというが頑なに拒否し、居座り続けるので最終的には襲ってしまう。え、襲っちゃうんだ?と思ってしまったが、まぁありがちといえばありがちだ。

 

 そしてここからは繰り返される二人のベッドシーン。一回見せるだけでいいのに何度もやるもんだから、村を出ていった主人公が戻ってきてからのベッドシーンは、さすがに笑ってしまった。これが描きたかったのか?と訝しんでしまうが、一応は異民族と何度も交わると何かが起きるという言い伝えが関係しているので、意味がないわけではない。

 

 おそらくは物悲しいラストということになるのだろうが、正直、知らんがな、というのが素直な感想だった。物語が把握しづらく、主人公たちに感情移入できていなかったせいだろう。

 

 歴史超大作とかいっておいて、上映時間が2時間を切る100分しかない所は好感しかないのだが。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ティエン・チュアンチュアン

 

原作 日本文学全集〈47〉井上靖2―カラー版 (1970年)天平の甍・風濤・玉碗記・ある偽作家の生涯・狼災記・補陀落渡海記・他「狼災記」

 

出演 オダギリジョー/マギー・Q/トゥオ・チュンホア

 

ウォーリアー&ウルフ - Wikipedia

ウォーリアー&ウルフ | 映画 | 無料動画GYAO!

 

 

bookcites.hatenadiary.com

bookcites.hatenadiary.com