★★★☆☆
あらすじ
あれから15年。独裁者の知事とその娘ゼブラクィーンが支配する「ゼブラシティ」と名を変えた東京で、ゼブラーマンは目覚める。だが記憶を失っていた。
感想
記憶喪失のゼブラーマンが記憶を取り戻すまでの前半一時間がとてつもなくつまらなかった。おそらくこの時間は物語の世界を紹介しつつ、コメディを楽しむ時間にあてたのだろう。しかし、コミカルシーンは面白くないわけではないが、かといって特別笑えるというわけでもなくて、その程度であれば別にいらなかった。簡潔に事情を説明して、さっさと本題に入って欲しかった。
面白くなかった原因を考えるに、おそらくネタ自体は悪くないと思うのだが、演出や演技力に問題があったような気がする。田中直樹やガダルカナル・タカといった本職の人間が出ているのだが、そのせいで逆にコント感が強くなってしまって笑えなかった。
なかなかの苦痛の時間が過ぎて、ようやくゼブラーマンは記憶を取り戻し、ゼブラクィーンとの対決が始まる。もうこの時点でだいぶあきらめムードがあったのだが、意外にもここからは面白かった。
ゼブラクィーンがなぜか洗濯機を回し始めるあたりのシーンは、雰囲気のある薄闇の中の映像で、どこかクラシカルな映画のようですらあった。そして、ヒーローと悪者が対決するシーンは、悪くないCGとバックに流れるいい感じの音楽も相まって、アメコミヒーロー映画ぽさが出ていた。
仲里依紗演じるゼブラクィーンは、セクシーな衣装やダンスなど、お色気要素が満載でこの手の映画にピッタリの役柄だった。触手に襲われたりして、ちゃんと分っている演出だ。監督がノリノリで演出していることが良く分かる。ただゼブラーマンとの合体シーンはもうちょっと何か欲しかった。
前半部分がもっと簡潔であれば、もっと良い印象になったであろう映画だ。
スタッフ/キャスト
監督 三池崇史
脚本 宮藤官九郎
出演 哀川翔/仲里依紗/阿部力/井上正大/田中直樹(ココリコ)/ガダルカナル・タカ/永野芽郁/水樹奈々/スザンヌ/波岡一喜/木下ほうか/中野英雄/六平直政/前田健/(声)水木一郎
音楽 池頼広
撮影 田中一成
ゼブラーマン -ゼブラシティの逆襲- - Wikipedia
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