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「ちはやふる -上の句-」 2016

ちはやふる-上の句-

★★★☆☆

 

あらすじ

  幼なじみを巻き込んで競技かるた部を創設した女子高生。

 

感想

  競技かるた。ほぼ何も知らない世界なので、単純にそれを眺めるだけでも興味深い。ルール、練習風景、試合の様子などすべてが新鮮。

 

 そしてなんだかんだで広瀬すずはいい演技を見せる。無邪気に一生懸命な姿に惹きつけられる。他の登場人物たちもそれぞれのキャラクターが出ていて悪くない。

 

 

 ただよく知らない競技なので見ていても誰が強いのかがいまいちわかりづらい。せめて主人公たちの中では誰が一番強いかといった序列を分かりやすく示してほしかった。部を立ち上げるほどの情熱なのだから、ぶっちぎりで主人公が強いのかと思っていたらそうでもないようで、かなりのブランクがあるようなテニス部から移ってきた矢本悠馬演じる男がかなり強そうだとか、そのあたりが曖昧でどう応援すればいいのか、力の入れどころが良く分からなかった。

 

 そして競技かるたに使われるのは百人一首。そもそもが和歌なので、その和歌の内容について時々言及するのは良いと思うのだが、観客が当然その歌を知っているという前提で話が進められている気がする。

 

 あの歌のあの部分はこういう解釈が出来るよね、と誰かが話していても、見ているこちらはどんな歌だっけ?と必死に思い出している。思い出せればいいが、そもそも知らない場合もあって知らないことに気づくのも時間がかかって、そうこうしているうちに映画の中ではそのくだりは終わってしまっていてなんか言っていたな、ぐらいしか印象に残らない。

 

 結構いい話をしているはずなので、せめてその和歌をテロップ的なもので表示してほしかった。若干NHKっぽい仕上がりになるかもしれないが。どうやって見せるか、そのあたりの演出は腕の見せ所だろう。和歌を味わうこともこの物語の醍醐味のはずなので、もっと丁寧にやってほしかった。

 

 最初から前後編があるつもりの映画ではあるが、ちゃんとこの映画だけでも成立させているのは好感が持てる。もうお腹一杯なら次の映画は見なくても大丈夫な終わり方だった。ただ個人的にはどうやっても長くなってしまうので前後編に分けました、ではなく、はなから2部構成にする映画は好きじゃない。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 小泉徳宏

 

原作 ちはやふる(1) (BE・LOVEコミックス)

 

出演 広瀬すず/野村周平/真剣佑/上白石萌音/矢本悠馬/森永悠希/清水尋也/坂口涼太郎/松岡茉優/松田美由紀

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