★★★☆☆
あらすじ
金に不自由しない男が、一人の女性と出会い結婚する。
感想
男女が出会って別れるまでを、ファンタジックな表現を多用しながら描かれる。序盤はその食べ物が踊ったりするようなメルヘンな表現に気合が入っていて、こちらもまだ慣れないせいでちょっとしんどさを感じてしまう。だがそんな表現が落ち着き、こちらも慣れてくることで妙なしんどさは治まり、平常心で見られるようになる。
しかし「アメリ」的なちょっと童話っぽい表現をするフランス映画が多いような気がするのは何なのだろう。愛であれワインの味であれ、何事につけても過剰に思えるような表現で語りたがる国民性が影響しているのだろうか。事実をそのまま描くだけでは満足できない何かがあるのかもしれない。
物語はあらすじだけを追ってしまえば、ありきたりの悲しい話といえる。それを幻想的な表現で描く事でちょっとした面白さや味わいのようなものが生まれている。デューク・エリントンを中心とした音楽の中で、ボズ・スキャッグスの「Lowdown」がかかるシーンは良かった。そして明るいメルヘンが次第にダークな様相を帯びていく変わりように身につまされる気分になる。
二人の別れが決定的になるシーンは、悲しみが一気に襲いかかってきた。このあたりはそれまで幻想的に描いてきた効果なのかもしれない。それでもそれは現実で、そして悲しい。
原作ではどのように描かれているのか気になる。読んでみたくなった。
スタッフ/キャスト
監督 ミシェル・ゴンドリー
原作
出演 ロマン・デュリス/オドレイ・トトゥ/ガッド・エルマレ/オマール・シー/シャルロット・ルボン/フィリップ・トレトン/ナターシャ・レニエ/ジヌディーヌ・スアレム/アラン・シャバ
音楽 エティエンヌ・シャリー
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