★★★☆☆
あらすじ
警備中のファッションショーで女性が誘拐され、行方を追って香港に向かったニューヨーク市警の二人の刑事。
感想
いつものジャッキー・チェンらしからぬクールでハードボイルドな雰囲気。犯人をいきなり射殺したりする。なんでも監督が「ダーティハリー」を意識していたからだそうだ。ジャッキー自身は不満だったようだが。
確かに映画はシリアスで、ジャッキーの持ち味は生かされていない。アクションシーンもどこか物足りない。今回は犯人を執拗に追いかけるしつこさが際立っていた。
映画としては少し物足りないが、舞台となった香港がエキゾチック感満載で、とても雰囲気がいい。ネオン看板だらけの夜の町並み、怪しげなマッサージ店、ぼろい船が行き交う海上市場など、魅力的な風景が次々と映し出される。香港の一番いい時代だったのかもしれない。
その一方でニューヨークは犯罪ばかりの都市として描かれていて、終末観があふれている。香港の活気とは対照的で、こちらはこちらで当時の雰囲気を伝えている。
きれいどころの女優は登場するが、ロマンス的なことは一切ない、男らしい映画。
スタッフ/キャスト
監督/脚本 ジェームズ・グリッケンハウス
製作総指揮 レイモンド・チョウ
出演
ダニー・アイエロ/ロイ・チャオ/サリー・イップ/ムーン・リー