★★★☆☆
あらすじ
恋に疲れ、田舎の死んだ祖母の家で暮らす女。ある日、祖母の知り合いという男がやって来て、離れに住み着く。タイトルの読みは「娚(おとこ)の一生」。
感想
突然やって来た見知らぬ男。祖母の知り合いというその男を訝しみながらも食事に招いたら、味つけを評したり、お代りを要求したりとなかなか図々しい。そんな男に戸惑いながらも、いつの間にかペースに乗せられて、ずるずると共同生活を続けてしまう主人公。
そんな豊川悦司演じる男と榮倉奈々演じる女、二人の不思議などこか現実離れしたような関係は、奇妙でおかしみがあり、見ていて面白い。
だけどそんな少し浮世離れした関係のままでは物語が停滞してしまうと考えたからか、中盤から急に真面目な感じになってしまい、面白みが段々と失われていってしまった。捨てられた子供が登場したり、二人の男女の関係が描かれていく。
設定的に男女の関係が描かれていくのは分かり切った事なのだが、お互いがいつの時点で相手に恋愛感情を持ったのかが全く描かれていないので、少しキツネにつままれたような気分になる。かなりの年の差もあるのだから、そんなに簡単にくっついてしまうのか?という疑問もある。
とりあえず豊川悦司と榮倉奈々の二人が、高身長で背の高さが釣り合っているので、並んだ姿が画になっているのは良かった。それからこれはあまり関係がないが、豊川悦司演じる男が暮らす離れが、シンプルながらセンスの良いインテリアや内装で、もっとじっくり見たかった。
スタッフ/キャスト
監督 廣木隆一
原作 娚(おとこ)の一生
出演 榮倉奈々/豊川悦司/安藤サクラ/前野朋哉/落合モトキ/坂口健太郎/向井理/根岸季衣/濱田マリ/徳井優/木野花/美波/岩佐真悠子