★★★☆☆
あらすじ
大学応援団に所属する破天荒な男は、見合いの話が持ち上がり、相手側が自分の素行調査をしているとの噂を耳にする。
本間進主演、龍虎、なぎらけんいち、宮下順子ら出演。シリーズ第3作。93分。
感想
シリーズ3作目で、今作でもまた主役が交代しているが、これまでよりもだいぶシュッとしていて、バケモノじみた得体の知れなさはだいぶなくなってしまった。ただ、これまでがリアル過ぎただけで、最初からこれならすんなりと受け入れられた気もする。
今回も、序盤は様々なエピソードをつなげていく形式で展開する。最初の花見でのOBのいびりシーンこそねちっこかったものの、全体としてはだいぶあっさりとした印象を受ける。団員の恋愛エピソードも、もっとしっかり最後まで描くかと思っていたのに、意外と簡単に切り上げてしまった。この辺りもアクの強さがなくなり、シュッとしてしまったようだ。
ところで、シリーズを通して何度も耳にするも聞き流していた言葉「アルサロ」とは何だ?と、今さらながら気になって調べたら、「アルバイトサロン」の略で、素人が接客する店だそうだ。今のキャバクラにつながるようなものだったらしい。
かつては誰もが当たり前のように口にしていた言葉が、今ではさっぱり通じないというのは興味深い。ただ、50年も前の言葉なので、当たり前と言えば当たり前なのかもしれない。つまり、50年後には「キャバクラ」という言葉も「なにそれ?」みたいになっている可能性もあるということだ。
後半は、主人公の父親が大阪にやってきて、人生を賭けた最後の勝負に挑む様子が描かれていく。あきらめかけた父親の元に主人公が駆けつけるシーンなどは胸が熱くなり、ラストのライバル校からもエールを送られる展開も悪くなかったが、やはり全体としてはどこか薄味の味付けだ。
シリーズ最初の作品から一年も経っていないが、「バンカラ」といえどもソフィスケイテッドされてしまう日本の時代の過渡期を感じさせる作品だ。もちろん、この映画だけでそう判断するのは大げさすぎるが。
スタッフ/キャスト
監督 曽根中生
脚本 田中陽造
出演 本間進/宮下順子/川畑信三/深見博/泉じゅん/絵沢萠子/岡尚美/沢田情児/坂田金太郎/神戸誠/河原崎長一郎/なぎら・けんいち/陶隆司/龍虎
音楽 コスモスファクトリー
関連する作品
前作 シリーズ第2作

