★★★☆☆
あらすじ
愛国心から軍人となるも大怪我で除隊した男は、CIAに分析官としてリクルートされる。
クリス・パイン主演、キーラ・ナイトレイ、ケビン・コスナーら出演。ケネス・ブラナー監督・出演。トム・クランシーの人気小説シリーズのキャラクターを主人公とした作品。原題は「Jack Ryan: Shadow Recruit」。105分。
感想
911テロ事件をきっかけに愛国心から軍人となり、その後、CIA分析官として活躍するようになる主人公の10年ほどを、短い時間で描く序盤は簡潔で小気味よい。また一気に10年の時間が過ぎる飛躍も意外性があった。
ロシアが仕掛けた経済戦争の詳細を探るため、主人公は現地に飛ぶ。到着するなりいきなり暗殺者に命を狙われるなどスリリングな展開だ。唐突な現場仕事に戸惑う主人公の様子もリアリティがある。彼なりに敵との接点を失わないようにと必死だ。
そんなロシアでテンパる主人公のもとに、浮気を疑う恋人がやってきてしまうのは、間の抜けた場違い感がすごくて面白い。切羽詰まった主人公は自分がCIAであることを明かしてしまい、彼女もミッションに加わることになる。
この時点ですでに無理があって苦しいが、その後の彼女の振る舞いが堂々としているのもだいぶ違和感があった。ただの医者に過ぎない彼女が平然としているのを見たら、元軍人の主人公がブルブルと震えていたのは何だったのだ?と思ってしまう。彼女のほうがこの仕事に向いているのかもしれない。
その後ようやく主人公も本領を発揮し、活躍を始める。ロシアで必要な情報を入手し、アメリカに戻ってテロ実行犯を追い詰める様子は緊張感がある。だが、物語としての盛り上がりには欠ける印象だ。現実味のある展開ではあるのだろうが、敵役との最終決戦もなく、恋人とのロマンスも中途半端で、気がつけばエンディングを迎えていた。
見どころとなる要素をうまく一つの流れに乗せることができず、バラバラのまま終わってしまうので物足りなさが残る映画だ。
スタッフ/キャスト
監督/出演 ケネス・ブラナー
脚本 アダム・コーザッド/デヴィッド・コープ
出演 クリス・パイン/キーラ・ナイトレイ/ケビン・コスナー/ノンソー・アノジー/コルム・フィオール/ジェンマ・チャン/デヴィッド・ペイマー/ミハイル・バリシニコフ*
*ノンクレジット
音楽 パトリック・ドイル
