★★★★☆
あらすじ
ある星の鉱山で搾取されながら働く若い女性は、仲間から宇宙空間に放棄された宇宙船の設備を盗み、他の惑星へ一緒に逃げないかと持ちかけられる。
「エイリアン」シリーズのスピンオフ作品。時系列としては「エイリアン」と「エイリアン2」の間の出来事が描かれる。119分。
感想
両親を失い、弟代わりのアンドロイドと暮らす若い女が主人公だ。仲間と共に他の星へ逃げるため、冷凍睡眠装置を盗もうと打ち捨てられた宇宙船に侵入したところ、冷凍されていたエイリアンを目覚めさせてしまい、襲撃される。
物語としては、新天地への出発という希望のある展開なのに、その出鼻をくじかれてしまうのがいかにも「エイリアン」シリーズらしい。さっさとやることやって出発しようとしていた主人公らの顔が次第に曇っていく。そして、まずはフェイスハガーに襲われるというのも、清く正しく「エイリアン」だ。
この他にも、これまでのシリーズを思い起こさせるようなシーンがたくさんあり、過去作にリスペクトを感じるものになっている。使用されているハイテク機器が、現在のそれではなく、オリジナルが作られた80年代のものをベースにしているのもグッとくる。
このシリーズで毎回思うのは、エイリアンの造形の見事さだ。どこか機械的だがちゃんと有機的で、そして露骨なほどに性的だ。今回は生まれたてのエイリアンが気味悪くて良かった。それ、もろに性器のかたちじゃないの?とツッコみたくなるが、何言ってんの?と真顔ですっとぼけられそうで、なんか笑ってしまう。
そして、エイリアンが厄介なのは当然だが、アンドロイドも厄介だ。エイリアンに気を取られていたら、身近にも脅威があったことに気付いて動揺させられる。ポンコツで愛嬌のあったアンドロイドが、アップデートによって何を考えているのか分からない、信用ならない存在に豹変する展開も巧みだ。
次々と仲間が倒れていく中、主人公は懸命に戦う。よく考えると毎回このパターンだなと思わなくもないが、それでもやはり手に汗を握ってしまう。無重力を使った演出も面白かった。
人間とエイリアンのハイブリッドの造形は今ひとつだったが、クライマックスも見応えがあり、満足感のある作品だ。続編の予定もあるようだが期待できる。主人公とメインシリーズのリプリーが、それぞれ宇宙のどこか別の場所でエイリアンと戦っているのかと想像すると胸が熱くなる。
スタッフ/キャスト
監督/脚本/製作総指揮 フェデ・アルバレス
脚本 ロド・サヤゲス
製作
マイケル・プラス/ウォルター・ヒル
出演 ケイリー・スピーニー/デヴィッド・ジョンソン/アーチー・ルノー/イザベラ・メルセード/スパイク・ファーン/アイリーン・ウー
音楽 ベンジャミン・ウォルフィッシュ
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