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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「雨の日は会えない、晴れた日は君を想う」 2016

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(字幕版)

★★★☆☆

 

あらすじ

  妻を交通事故で失うも実感が湧かない男は、ふとしたはずみで病院の自販機に対するクレームの手紙を書き、その会社の顧客担当の女性と交流するようになる。

 

感想

 夫婦のかみ合わない会話からの突然の事故で映画がスタート。妻が死んだことが分かり、打ちひしがれた夫の様子が描かれていくのかと思いきや、ジェイク・ギレンホール演じる夫はそんな様子を見せず、普段通りの生活を続ける。だけどそれは本人もおかしなことだと感じている。

 

 その理由を探るために自分を見つめ直し、少しずつ行動を変化させていく主人公。またそんな様子を、クレームの手紙という形で綴って自販機会社に送り付ける。そして、その手紙に心を動かされたナオミ・ワッツ演じる顧客担当の女性と知り合い、彼女とその息子とも交流するようになる。

 

 

 この女性の息子と主人公との関係がいい。少年は15歳でこの年頃特有の厄介な時期。何かと人に突っかかったりするのだが、主人公はそれを上手くいなす。そして、少年の心を掴み、思春期ならではの相談をされたりもするようになっていく。主人公も少年から良い曲を教えてもらったりして、互いに互いを助け合う良い関係が築かれていく。

 

 そして、映画内で使われる音楽も、その使われ方も良い。楽曲を効果的に使おうとするとミュージックビデオ的になりがちだが、この映画ではちゃんと物語の中で流れる楽曲として印象的に使われている。だから逆にあとでその曲をちゃんと聴きたくなるし、その曲を聴くと映画のシーンを思い出しそうだ。

 

 うまく機能していなかった心がまともに動き出し、死んだ妻への自身の思いにも気づく、という再生の物語。説明充分で描くのではなく、静かに言葉少なに進行していく。良い雰囲気を持った映画なのだが、惜しい、というのが素直な感想。

 

 色々なヒントが散りばめられ、至る所に示唆に富んだ描写が出てくるのだが、非常に細かいというか、分かりづらい。相当、注意深く見ていないと分からないことがたくさんある。それに、使われるセリフも楽曲からの引用があったりするのだが、その知識も必要で、それがないとイマイチ伝わって来なかったりする。

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 さらには字幕の問題。邦題は映画の中のセリフ「If it’s rainy, You won’t see me, If it’s sunny, You’ll Think of me」から来ているのだが、ちょっと訳が違う。おかげでなんだかいい感じのタイトルだが意味は良く分からない、みたいな感じになってしまっている。そのセリフのシーンもその日本語字幕だったので、ピンとこなかった。ちなみに原題は「Demolition(解体)」。

 

 ただこの分かりづらさは難解だからではなく、気付きにくいだけなので、逆に言えば何度みても新たな発見があって楽しめる映画といえる。静かで心地よい雰囲気の映画なので、実際に何度でも見られそうだ。

 

スタッフ/キャスト

監督/製作 ジャン=マルク・ヴァレ

 

製作総指揮 サッド・ラッキンビル/エレン・H・シュワルツ/カーラ・ハッケン/ブルース・トール/ネイサン・ロス/ジョン・マルコヴィッチ/ジェイソン・ライトマン/ヘレン・エスタブルック


出演 ジェイク・ジレンホール/ナオミ・ワッツ/クリス・クーパー/ジュダ・ルイス/ポリー・ドレイパー

 

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(字幕版)

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う(字幕版)

  • 発売日: 2017/08/23
  • メディア: Prime Video
 

雨の日は会えない、晴れた日は君を想う - Wikipedia

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