★★★★☆
あらすじ
幼い頃に父親を殺され、暗殺者組織で育った女は、やがて殺し屋となって復讐のために動き出す。
アナ・デ・アルマス主演、キアヌ・リーブス、アンジェリカ・ヒューストン、ガブリエル・バーンら出演。「ジョン・ウィック」シリーズのスピンオフ作品。125分。
感想
組織から抜けようとした父親が襲撃されるシーンから物語は始まる。主人公の復讐のきっかけとなる出来事だが、父親が簡単に屈したりせず、やれることはすべてやってから力尽きる描写は好感が持てた。
彼がすぐに退場するキャラだからといって雑に扱っていない。そんな尊敬できる父親を持ったからこそ、主人公はあきらめないタフな精神力を持ち、復讐に立ち上がったのだと説得力が増す。
父を失った主人公は、バレリーナの暗殺者組織に入ることを決意する。元いた暗殺者組織から別の暗殺者組織に所属が変わっただけと言えなくもないが、彼女が自らその道を選んだということに価値があるのだろう。望めば保護施設で孤児としての普通の人生を送ることもできたはずだ。
主人公は厳しい訓練を受けながら成長し、ついに殺し屋として活動を始める。
幼少期から殺し屋として仕事を始めるまでの前半は、ストーリーもアクションもごく普通で、よくあるアクション映画といった印象だ。惹きつけられるのは、シリーズ本編とリンクしてジョン・ウィックが登場するシーンくらいだろうか。逆にこれをやるためにこれらシークエンスをやっていたとも言える。スピンオフ作品らしさはよく出ていた。
後半に入り、主人公が復讐のためにヨーロッパに乗り込んだあたりから、俄然面白くなってきた。ストーリーこそ復讐相手を探す定番の展開ながら、アクションが加速度的に激しさを増していく。武器屋でのバラエティ豊かな手りゅう弾の使い方や、ヨーロッパの山奥でなぜか日本刀での決闘など、とにかくアクションが面白くて魅力的だ。
ただ、この方法だととにかくエスカレートしていくしかないので、アイデアが枯渇したら終わってしまうと余計な心配をしてしまうが、ちゃんとすごさを更新していくので感心する。そして最終的には火炎放射器が登場して、まるで火を噴くゴジラのような怪獣映画みたいになっていたのは笑った。だが見応えたっぷりで爽快感もあり、大満足のクライマックスだ。
ちょっとだけの登場かと思っていたジョン・ウィックが終盤に再度現れ、まるでヨーダのようにメンター的振る舞いをするのも熱い。ストーリーよりも、とにかくインフレしていくアクションで圧倒する映画だ。尻上がりに盛り上がっていくのが気持ちいい。
スタッフ/キャスト
監督 レン・ワイズマン
脚本 シェイ・ハッテン/エメラルド・フェネル
製作 ベイジル・イヴァニク/チャド・スタエルスキ/エリカ・リー
出演 アナ・デ・アルマス/アンジェリカ・ヒューストン/ガブリエル・バーン/ランス・レディック/ノーマン・リーダス/イアン・マクシェーン/キアヌ・リーブス/カタリーナ・サンディノ・モレノ/ダニエル・バーンハード/チェ・スヨン/デヴィッド・カスタニェーダ
バレリーナ:The World of John Wick - Wikipedia
関連する作品
スピンオフ元のシリーズで時系列的に前の作品

