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個人的な映画・本・音楽についての鑑賞記録・感想文です。

「バーバリアン」 2022

バーバリアン

★★★★☆

 

あらすじ

 面接のためにデトロイトにやってきた女性は、ネット予約したはずの民泊施設にすでに他の男性が泊っていることに戸惑う。

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感想

 面接のためにデトロイトにやって来た若い女性が主人公だ。雨の真夜中にようやくたどり着いた民泊施設に、すでに知らない男性が滞在していることが分かり戸惑う。いかにもホラー映画らしい不穏な雰囲気で、他に泊まる場所が見つからずに招き入れられた主人公が体験する恐怖の一夜が描かれるのかと思ったのだが、何も起きない。

 

 怪しげな出来事はありつつも何事もなく夜が明け、主人公は面接に出掛けて行く。そして無事面接を終え再び戻ってきたところでようやく事件が起きる。ひょんなことから地下の秘密部屋に気付いた主人公がついに謎の生物に遭遇し、いよいよ本格的なホラー展開が始まるぞと思ったところで突如別のシーンに切り替わってしまった。

 

 

 そして登場するのが、この家の持ち主であるロスに住むジャスティン・ロング演じる男だ。いかにも陽気な男で、もしかしてこれコメディだった?と思ってしまうくらいガラリと雰囲気が変わる。彼はこの映画でいい役割を果たしている。

 

 彼は家を売却する必要が出てきたためにやってくる。家の中の不審な様子に一瞬ピリつくが、気がかりなのはいくらで売れるかだ。地下の秘密部屋や謎の通路を発見しても、延べ床面積が増えるから高く売れるぞと、ウッキウキで測量をしていたのは可笑しかった。ビビることなくどんどんと奥深くへ進んでいく。

 

 当然彼は謎の生物と遭遇してしまう。捕らえられていた主人公も発見し、ようやく本当のホラー展開が始まった。そしてなんとか二人共脱出するも、謎の生物に追われるクライマックスへと続いていく。この謎の生物の正体が気になるのは勿論なのだが、それと同時に次第に気になってくるのは男の駄目っぷりだ。

 

 それまでもなんとなく言動が怪しかったが、負傷した主人公を気遣うことなく、ひとりでそそくさと階段を上って逃げていく姿にあれあれ?と思わせておいてからの、土壇場での最低の振る舞いには呆気に取られてしまった。

 

 そういえば、そもそも男が金策に追われることになったのは女性問題が起きたからで、本人の困惑ぶりからきっと相手の女性にハメられてしまったのだろうなと解釈していのだが、彼の弁解を聞いていたら限りなくクロに近い感じに思えて何とも言えない気持ちになったシーンがあったのを思い出した。陽気で良い奴かと思っていたらとんでもないクソ野郎だった。そして本人にその自覚がないのがまた痛い。

 

 だから彼が謎の生物にやられてしまったときは妙な清々しさがあった。本来なら敵にやられてガックリするところだが、ホラー定番のいちゃつくカップルが序盤でやられてしまうシーンと同じで、処罰感情が満たされたからだろう。その後の主人公の毅然とした行動も良かった。

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 ダブルブッキングで居合わせた男と主人公が交わした序盤の会話が、実はクライマックスの暗示になっている。心憎い演出だ。これは男女間の問題を描いた物語と見ることも出来る。

 

 何度もすかし、雰囲気も変わりながら進行する予想が出来ない展開だ。どこかユーモラスなオチもばっちりとキマっていて面白かった。

 

スタッフ/キャスト

監督/脚本 ザック・クレッガー

 

製作総指揮/出演 ビル・スカルスガルド

 

出演 ジョージナ・キャンベル/ジャスティン・ロング/マシュー・デイビス/リチャード・ブレイク/ジェームズ・バトラー/カート・ブローノーラー/ソフィー・ソレンソン

 

バーバリアン

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